小桜ほのかに見る星組娘役戦線2021

 

野々花ひまり、彩みちるときたら次は彼女よね、

ってことで意図せず99期娘役シリーズとなりました本日は、

星組の小桜ほのかにクローズアップしてみます。

 

【続き物ではありませんが、前回の記事はコチラ】

ここ最近、本命を育てぬ星組人事

 

星組の男役路線に次期3番手スターが居ない、

なんて取沙汰されていますが、実は娘役も同様の状況だと思います。

 

例えば、北翔海莉政権時まで遡り、

北翔3作、紅5作、礼3作の約6年間の新公ヒロインの変遷を辿ってみます。

 

【北翔時代】綺咲愛里『ガイズ&ドールズ』→真彩希帆『こうもり』→小桜ほのか『桜華に舞え』

【紅時代】有沙瞳『THE SCARLET PIMPERNEL』→星蘭ひとみ『ベルリン、わが愛』→星蘭ひとみ『ANOTHER WORLD』→水乃ゆり『霧深きエルベのほとり』→舞空瞳『GOD OF STARS-食聖-』

【礼時代】桜庭舞『眩耀の谷』→未開催『ロミオとジュリエット』→瑠璃花夏『柳生忍法帖』

 

このうち、綺咲愛里『ガイズ&ドールズ』は、

この時点で既に新公ヒロ2回、東上ヒロ済みで、

誰もが紅ゆずるの相手役になるだろうと予想していた中での駄目押しの1回。

 

真彩希帆『こうもり』は、次期綺咲の育成完了済みのために、

余力で花組発雪組終着点の経由地として、

彼女にトップ娘役への身支度をしてあげた1回。

 

舞空瞳『GOD OF STARS-食聖-』は、

組替えトップ娘役恒例の1作前新公ヒロイン。

 

と考えると、トップ娘役候補としてきっちり育て上げた娘役は、

綺咲愛里を最後に居ない…?

 

いや、もしかしたら星蘭ひとみは礼真琴相手役候補として、

頑張って上げにかかったかもしれません。

実力面がアレだったためにその筋は早々に消えてしまいましたが。

 

この間、華優希、舞空瞳、美園さくら(新公初ヒロが2015年)、潤花、星風まどか、

ついでに夢白あやにきよら羽龍と育てている他組を見ると、

全体的に本命をボカしているなぁという感じですよね。

 

星組不可侵領域に食い込んだ娘役

 

と同時に。

星組は有沙瞳という強い娘2ポジションのスターが、長く在籍しています。

 

彼女が娘2扱いされるようになったのは、

たぶん『THE SCARLET PIMPERNEL』からかな?

そう考えるとざっと4年近く。長い!!

 

さらにその上、というより奥には、

星組娘役のラスボスにして不可侵領域に居る音波みのりも居て、

謎に強い93期の夢妃杏瑠も居た。

 

そう考えると、星組娘役情勢って長く膠着状態だったわけですが、

ここに食い込んできたのが、表題の小桜ほのか。

 

前述の通り『桜華に舞え』で新公初ヒロイン、

『THE SCARLET PIMPERNEL』でエトワール、

までは良かったけれども、ここからしばらく扱いの悪い日々が続きます。

 

頭角を現したのは『アルジェの男』アナ・ベルでしょう。

透明感のある圧倒的な歌唱力はもちろん、

瑞々しくも無垢な芝居は素晴らしいの一言。

 

この一撃が高く評価されたのか、ここを起点に扱いが一変、

続く『ロックオペラ モーツァルト』では美味しい悪女のアロイジアに抜擢。

『眩耀の谷/Ray』でもダンスで目立つ立ち位置に居たし、

そのまま『シラノ・ド・ベルジュラック』で轟悠の相手役まで務めます。

 

日陰が続いても腐らず実力を磨き、

数少ないチャンスをものにしてステップアップする。

まさに成り上がり系の鏡のような存在ですね。

 

彼女もまたトップ娘役になれるかと言われれば、うーん、という感じですが、

実力派好きにはたまらないスターとして、

日に日にその存在感を強めている印象があります。

 

星組の娘役の層の厚さが感じられるのは、

有沙瞳や音波みのりだけでなく、彼女が居てこそですよね。

 

礼真琴&舞空瞳体制のもとで

 

男役にしろ、娘役にしろ、現在強い路線系スターが居ないのは、

裏を返せば礼真琴&舞空瞳が長期であるサインだと思います。

 

本日取り上げた小桜ほのかの下には、

星ファン受け良さそうなビジュアルの水乃ゆりに、

実力が高い(らしい)瑠璃花夏が続き、

さらに月組から105期4人娘の1人、詩ちづるを貰ってきました。

 

余白の多い星組路線勢力図ですが、

果たして次なる本命スターは一体誰になるのか。

男役だけでなく娘役も、その行方が気になるところですね。

 

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コメント

  1. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    星の奥の院に鎮座する神聖不可侵領域、音波みのり、91期(2005年入団、高卒?)…

    2012年星組涼紫央主演「天使のはしご」で初ヒロイン、当時の新聞インタビューで「目覚めた遅咲き姫」と呼ばれていた彼女が、そうか、もうそんな存在の学年でしたね。

    …娘役を気ままに語るシリーズ史上、最強の例えをありがとうございます。

    • ねこまさ より:

      音波みのりですが、
      メイちゃんの執事でヒロインですね

      その時の男役執事たちはものすごいメンバーです

  2. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、拝見しております。
    99期・娘役シリーズの記事、ありがとうございます。
    小桜さん、魅力的ですね。歌もですが、お芝居の声も好きなんです。
    アルジェ~も、ロックオペラ~も、シラノ~も上手いなぁと思いました。美園さんに続く、トップ娘役が何故でないのか、まったく99期さんは不遇でしかない。

    長期トップであろう礼さんは、望海さん&真綾さんコンビを越えてゆくのであれば、歌うまの相手役をゆくゆくは迎えるのか、と妄想しております。
    もちろん星組・現トップコンビは、素敵なお二人で、お似合いだし大好きです。
    ただ、私は圧倒的歌唱力でも、存分に魅了された雪組が忘れられず、今の宝塚歌劇にそれを求めている勝手気ままな人間なだけですが。
    実力と華やかさに加え、タイミングが、娘役さんの一番輝く時に、舞い降りてきますように。
    99期の娘役さんのご活躍を、見守りたいと思います。

  3. ジェリー より:

    ラスボス音波みのりという響きが強くて笑っちゃいましたw
    こうなったらいっそ全ツヒロイン済みの管理職となるまで末長く活躍していただきたいですw

    男役の番手に食い込むくらいご活躍のスーパー娘2・有沙さんは勿論ですが、小桜さんも実力派なのでもっともっと観てみたいジェンヌの一人です。
    普段はおっとり天然?な小桜さんですが、妃海風-真彩希帆のDNAを受け継いでいるのか押し出しの強さもピカイチですね。

    ベテラン勢には白妙副組長や紫りら様、若手には綾音さんや鳳花さんなどもいるので今後もパワフルな星娘たちの活躍が楽しみです。
    (個人的には、小桜さんと同時期にようやく役付きが良くなってきた桜庭さん(退団済み)の活躍も楽しみでした…)

  4. おさかな より:

    蒼汰さん

    妃海イズムを受け継いだ真彩・小桜・天彩の3人娘の中で星組に残ったのは小桜さんだけ。個人的に今1番星娘を感じるのは小桜さんなんです。現在娘3?という微妙な立場ですが、できるだけ長く見ていたい娘役さんです。

    音羽みのり様は本当に瑞々しくて可愛くて綺麗で!何年も正統派娘役で居続けるのは本当に凄いと思います。唯一無二な存在だなと。
    音羽・有沙・小桜の3人が星組に揃い続けるのはもう長くないと思いますが…どうなるんでしょうね。

  5. 五條 より:

    星組小桜と宙組天彩、真彩の妹達。歌ウマにして見た目もよく、実力が評価されているが故か人気もある。私的には今報われて欲しい娘役ツートップです。朝月と海乃に続いて欲しいんですが…まあ難しいんだろうな、とも思います。

    劇団はとっとと103期以下の娘役を抜擢したいのか。105期前後の若い娘役が目立ちつつありますが、次のトップ娘役候補なのかなと。

  6. kobara より:

    演目の影響が多少ありますが、パレードの並びが組の序列や今後の扱いを現していると思うのですが、有沙さんはずっといい位置(今回は愛月さんの隣)にいるんですよね。たとえ有沙さんが退団しても小桜さんはそこに収まりはしなさそう。そこに有沙さんと小桜さんの扱いの違いはあるように思います。小桜さんはやや路線寄りの歌姫枠なのかなと。
    音波さんを見ていると、いくら上級生に優しい星組といえど重用はしつつもゆるやかに脇に行かせますので有沙さんの扱いは謎なんですよね。池銀というのはあるのかもしれませんが、まだ何かあるのかな?と思えてしまいます。
    わかりやすい超路線を配属しないわ、育成しないわで星組の娘役陣がずっと気になっていました。2~3年後じゃないと答えはわからなさそうですよね。