スターよ、あなたは素顔が美しい【雑記】

なんだか80年代の化粧品広告のキャッチコピーみたいな

タイトルで失礼致します。笑

最近重い内容ばかり書いていたので、本日は小ネタです。

 

宝塚は強烈な上下関係の世界。

よって、下級生や娘役などがスカステ等に出演する際は

先輩、あるいは男役をを立てるため

文法上意味不明な謙遜をする場面が多々あるわけですが、

 

だからこそ、同期等の心の置けないメンバーと話している際に

ふと見える「素」が素敵に思えたりしませんか?

 

ふと見えるスターの素顔が素敵

 

例えば月組の暁千星。

 

彼女は入団当初から抜擢続きだったために、

雑誌やスカステ等に出演する際は、常に最下級生。

 

よって気を遣い過ぎてから回っちゃうことも多く、

その様子を見た先輩方が

「かわいいー」とフォローする場面をよく見かけていた印象です。

(例:いつぞやのお正月特番のすごろく等)

 

なので勝手に彼女は可愛らしい方なのかなぁと思っていたのですが

スカステ放送「ゆるり、ふんわり、ふたり。」にて

同期にして同じ境遇の瑠風輝との共演を見てビックリ。

 

普段の可愛らしい印象はどこへやら、

男役らしくクールで、

瑠風の意味不発言をバッサリ(愛を持って)切り捨てる場面もしばしば。

 

同組からのアンケートでも「意外とクール」と回答があった通り、

彼女の本質は、年相応の聡い一人のスターなんだな、と気付かされます。

可愛い顔して意外にクールなんてギャップ、素敵過ぎません?

 

同番組だと、同じ月組の風間柚乃も印象的でしたね。

若手らしからぬ落ち着きと舞台技術から、

研15とネタで弄られるくらいの彼女ですが、

 

同期の優希しおんとわちゃわちゃ早口で喋る姿は、

他の同期と同じ宝塚が好きでたまらない若手そのものだし、

舞台トラブルで泣いてしまったのを暁にフォローされたことを

暴露された時のあわってぷりも微笑ましかった。

 

他にも、先輩方から褒められても常に必死に謙遜する星風まどかが、

スカステ「Dream Time」シリーズ内にて

これまた同期の優希しおんから「肝が据わっている」「強心臓」と言われても

「いやいや…(圧倒的落ち着き)」みたいな様子だったり

(そもそも星風が同期から「かなめ」呼びされてるの、萌えますよね。笑)

 

珠城りょうから残念な不思議ちゃん扱いされる美園さくらが

タカニュ内の99期同期コーナー内にて

しっかり者の学級委員長(だけどどこか天然)が強かったり、

(これまた同期から「えみこ」呼びされてるの、萌えますよね。)

 

諸先輩方と、その向こうにいる私たちに見せる

スターの仮面とは違う素の部分がチラリと見えると、

なんだかワクワクしちゃいますよね。笑

 

「男尊女卑」だけ時代に逆行する宝塚

 

コロナの影響で本公演が消化されないために、

スカステでは昔の公演だけでなく、

一緒に収録している「Now on stage」なども見られるようになりました。

 

それを見ていて驚いたのは、

昔…と言ってもつい15年程前のタカラジェンヌたちが

今では考えられない程フランクに話していることです。

 

時代は男女平等を通り越し、様々な価値観を許容する様相へと変わる中で、

宝塚内において、こと「男尊女卑」だけは

どんどん時代に逆行していっているのが面白いですよね。

 

つい先日も、元花組娘役の某OGのインタビューの内容に対し、

「生意気」「傲慢」「トップ娘役になる資質無し」

ボッコボコに叩かれていたのも記憶に新しいです。

 

もちろん私も当該記事を読みましたが、

なぜそんな考えに至るのか全く理解不能な価値観ですけれど、

男役至上主義である宝塚において、

少なからずそう思う人たちもいるのだと思います。

 

よって、現在メディアを通じて私たちに届けられる、

下級生や娘役たちの文法上意味不明な謙遜や、アホっぽい喋り方も、

「叩かれないための処世術」なのでしょう。

 

台本を覚え、舞台技術を極め、スキンケアに命を懸けるだけでなく、

そういう揚げ足取りにも細心の注意を払わねばならないのだから

いやはや、スターって大変ですよねぇ。

 

スターよ、あなたは素顔が美しい

 

もちろん、スターの素の部分というものは、

「スターの素顔」と言う名の偶像・フィクションでもあります。

 

それは宝塚に限らず、連綿と続く芸の道で求められてきた

一つのプロデュース力です。

 

だからこそ、本当に一瞬垣間見える

「たぶん素なんじゃないかな?」という部分に

どうしようもないいじらしさを感じちゃいますよね。

 

上級生になればなるほど、

その素の部分を殺していかなければならないから、余計に。

 

タカラジェンヌとして生きていくということは、

生き様含め全てをトータルプロデュースすることですが、

スカイステージで垣間見える若手スターの無邪気な面を見ると、

「スターよ、あなたは素顔が美しい」と心で呟きたくなる、今日この頃です。

 

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コメント

  1. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    真摯な人事考察シリーズ、お疲れさまです。

    記事中にある某元花組娘役さんの記事・・・思い当たる節はあります。スクープ記事で有名な某雑誌のデジタル版のインタビューですか?(汗)

    予定調和というか、綺麗な模範解答に終始するインタビューが多い中、さすがスクープ誌、辣腕のインタビュアーが娘役の本音をえぐりだしたな、と面白く拝読した記憶があります。

    炎上していたんですか、あれ・・・

    謙遜の美学、というのもわからないではないですが、新しい世界で矜持をもって生きようとする者を、生意気とか傲慢とか叩く人、いますよね。

    相手への敬意を持つことと、自己卑下は別だと思うのですがね。

    あと、悪口って考えるのが楽だし、簡単に「いいね」が増えるから快感ですよね。

    他人を褒めるのは大変ですよね。特に歌が下手な贔屓を称えるって(以下自粛)

  2. ちゃとらし より:

    こんにちは。お久しぶりにコメントさせていただきます。

    こうした礼儀文化って年々厳しくなってしまう運命にあるなと思います。皆さん真面目なので、現状維持は当たり前でもっともっとレベルを上げていかないとダメだと考えられる人が多い印象があります。
    例えば今現在のトップ娘役さんがどんなに褒められても可愛らしく謙遜していたら、次のトップ娘役さんも同じように謙遜していないと「生意気」「無礼」と中からも外からも叩かれてしまい、過去の先輩以上に謙遜して初めて「良い子だね」という評価になるのかな、と感じます。(今はSNSがあるので特に)
    音楽学校の「不文律」も同じようなロジックで過剰になってしまい、学校側がブレーキをかけたのかな、なんて想像しています。

    礼儀正しいのは素晴らしいことですが、そこはほどほどにして仲良くしていらっしゃるのを観てるのが楽しいなぁと個人的には思っています。

  3. まるこ より:

    こんにちは。お久しぶりです。
    まさにフライングサパがそのテーマで面白かったです。
    もともと日本の少女漫画(80年代?)で育った者には馴染み深い題材でしたが、最近で言うとエマワトソンの「ザ・サークル」がそうでしたね。
    皆に見られることでいい子になる、そして和=円になる。日本は昔から村社会ですが、SNS浸透で透明になり同調する世界が加速しましたね。歪みのない統一された世界へ。
    サパで汝鳥さんの台詞で「違いは争いを呼ぶ」、皆の意識を統合することで「愚かな民主主義より、むろん私の独裁よりも遥かに優れた民意を反映した制度へ(意訳)」が印象的でした。
    グローバルな傾向というより、もしかして統率がとれた宝塚のアンチテーゼかもと。

    人事もそのように角が立たない、民意を反映したものになっていく、、と思っていたところに花組の出演者が予期しない内容で発表されて混乱しています。まあ時計を止めることはないと思います。

  4. みと より:

    某OGの方の記事、私も読みました。すごく努力してきた方なんだなぁ、これから頑張って欲しいな、と単純に思っていただけでしたが、一方で、この記事を歪んで捉えて批判するファンが多いことに少なからずショックを受けました。

    綺麗事では済まされない世界、そして、何があったかは外野からはわからない世界なのですから、批判は当てはまりませんし、それこそ、名誉毀損にも該当するような内容も存在していることが、同じ宝塚ファンとして残念でなりません。

    人の目に触れるお仕事の方は大変ですが、ファンに素敵な世界を届けてくれるジェンヌさん皆さんを応援していきたいと思います。