『FOCUS ON』別格トリオの今後

『FOCUS ON』別格トリオこと瀬戸かずや、鳳月杏、彩凪翔の3名は、

限りなく路線に近い別格スターとして活躍し、

優遇されながらも「別格」の立場で惜しまれつつ遠くない未来に退団する。

 

…と、つい最近まで

ほとんどの方が思っていたはずです。

 

ところが、鳳月が研14にして月組へ組替え、

さらには東上主演も決定。

 

瀬戸も東上主演が決定したうえに

2番手スターの証明でもあったスターカレンダーも発売。

 

さらに、花組公演『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』では

瀬戸の舞台写真が5枚に増加。

これで名実ともに凪七・愛月の東上主演者組に並んだことになります。

 

この流れで行けば、彩凪も来年東上主演しちゃう?

ということで、ここにきて

中途半端に路線扱いされそうな気配のするこの3名。

 

果たして、今後どのような道へ進むのか。

本日はそんな別格スターについてのあれこれを考えていこうと思います。

 

「My style」別格トリオについて

 

ところで、この3人を考えるにあたり

過去にも似たような別格トリオが存在していましたので、

まずはそちらを振り返ってみようと思います。

 

それは2012年末から2013年春まで連続で出版された

「My style」シリーズ別格トリオこと、

悠未ひろ、未涼亜希、緒月遠麻の3名。

 

まずは簡単な略歴から。

 

■悠未ひろ(83期生)

 

1997年入団、その後生抜き宙組生として活躍。

新公主演を2度果たした後、2005年『Le Petit Jardin』でバウ初主演。

2013年『逆転裁判3』で東上単独初主演をしたのち、

2013年『YUMI 悠未ひろ~My style~』を発売。

2013年『風と共に去りぬ』で研17で退団。

 

悠未は東上主演&別格本を出したその年に退団。

これは上級生スターの別箱主演が「餞別」である可能性があるという

典型例といって差し支えないでしょう。

 

■未涼亜希(84期生)

 

1998年入団、花組に配属され、新公主演2回に『宝塚巴里祭2009』主演。

2010年雪組へ組替えとなり、2012年『インフィニティ』でバウ初主演。

2012年『MISUZU 未涼亜希~My style~』を発売。

2013年『ブラック・ジャック』で東上単独初主演をしたのち、

2014年『一夢庵風流記 前田慶次』壮一帆、愛加あゆとともに研17で退団。

 

未涼も東上主演を果たした翌年に、

雪組ゴタゴタ後の立て直し期の壮&愛加と同時に退団しました。

「新体制前まで」と決まっていたかのようなタイミングに見えますが、

彼女の場合退団時にいろいろありましたので…うーん、なんとも。

 

■緒月遠麻(86期生)

 

2000年入団、雪組に配属される。新公など一度も主演経験することは無かった。

2012年同期・凰稀のお披露目公演『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』より宙組へ。

その後は凰稀と通称「テルキタ」コンビとして活躍し、

2013年『OZUKI 緒月遠麻~My style~』を発売。

2015年『白夜の誓い』で凰稀とともに研15で退団。

 

凰稀政権時代、トップ娘役である実咲のあまりの扱いの悪さ、

そしてそれ以上に扱いの良い緒月に対し

「凰稀の正妻」などと揶揄されたこともありました。笑

ですから、彼女が凰稀とともに退団したのは必然と言えるでしょう。

 

別格スターの「任期」

 

さて、上記の「My style」別格トリオの退団学年は、

それぞれ研17、研17、研15。

 

歴代のトップスターの退団学年を見ても研17前後がほとんどですし

(もちろん高齢就任はこれに当てはまらず)

それを思えば3人が各々のタイミングで退団したのは、当然と言えば当然です。

 

そして2019年現在、瀬戸、鳳月、彩凪はそれぞれ、研16、研14、研14。

来年になれば1つ学年が上がります。

しかも鳳月と彩凪は中卒入団(ですよね?)で非常に若い!!

 

ということは、我々が想定するよりも

彼女たち3人はしばらく劇団に在籍し、活躍しそうな気がするんですよねー。

 

それを踏まえて、この3人がもし研17前後まで在籍した「if」として、

今後について勝手に想像してみると…。

 

■瀬戸かずや

柚香政権を別格2番「目」として、

あるいは水美と永久輝の蓋として組を支え、

柚香2作目もしくは3作目で退団or専科。

 

■鳳月杏

珠城が9作以上確定の気配がしているので、

月城を2番手からのトップにする間も、暁の育成蓋として別格枠で活躍。

少なく見積もってもあと3年はやれますから、待てば官軍もあるかもしれない?

 

■彩凪翔

望海6作からの彩風体制移行時も、いわゆる「彩彩コンビ」として

彩風を支える別格2番「目」として抜擢されるかもしれません。

凰稀&緒月よろしく、彩風の任期まで在籍し添い遂げ退団もありえる?

 

「My style」別格トリオが出版後2年程以内に退団していることから

『FOCUS ON』別格トリオも近い内に退団するのでは…と

少なくとも今年の頭までは心配されていましたが

こう考えてみると、彼女たちのスター道はまだまだ続くのかもしれませんね。

 

別格スターの「ゴール」とは?

 

トップ就任&トップ間近である柚香、礼、芹香、彩風、月城、

つまり93期と95期はまだ学年的に若いですから、

上級生別格スターが屋台骨として宝塚を支える、

もとい舞台人として美味しく使われるのは、双方に利益しかもたらしません。

 

ですから、もうしばらく在籍して貰って

各組の体制を整える選択というのは、安全策とも言えると思います。

 

とはいえ、本人が新しいステップに進みたいと思うのは自由。

と同時に、まだまだ続けたいと思うのも自由です。

 

トップと違い、別格スターは分かりやすいゴールがありません。

ですから、退団のタイミングというものは結局のところ

「自分が納得のいくまで宝塚道を突き詰めたか」しかないと思います。

 

それが果たして自身の芸の道なのか、

敬愛するトップスターを見守りきることなのか、

あるいは自分の組が安定するのを見届けるまでなのか、それは分かりません。

 

ですが、ある程度の立場まで登り詰めたスターの任期は

自身と劇団が話し合って決めると私は信じていますので

彼女たちが退団を選んだ時には「報われてない!!」という批判の声でなく

労いの声が多数あがって欲しいなと一ファンとして思います。

 

どうか別格トリオが自身の納得のいくまで宝塚道を突き詰め、

最後まで舞台で輝いてくれることを祈って。

 

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