花組『激情』の配役発表に思う

 

本来であれば月組公演の感想を書いているはずだったのですが、

いかんせん見られなかったので書くネタもなく…。

 

とりあえず発表されていた、

永久輝せあ主演の全ツ『激情』の配役発表について、

さっくりまとめていきますかね。

 

『激情』に思う花組路線事情

 

まず、その行方が一番気になっていた、

美味しい路線役のエスカミリオは、綺城ひか理に大決定。

 

前回の月組公演では当時研5の暁千星が演じていましたから、

帆純まひろか、はたまた侑輝大弥かと予想ゲームが混戦化していましたが、

蓋を開けてみたら序列的に順当、というか年功序列となりました。

 

で、なんて微妙に予想が混戦化していたかと言えば、

この前の外箱公演である『二人だけの戦場』にて、

これまた美味しい路線役であるアルヴァを綺城ひか理ではなく、

103期生の希波らいとが取ったからに他なりません。

 

そして、もっと言えば愛月ひかる主演『マノン』にて、

同じく美味しい路線役であるレスコーを取ったのは、

102期生の天飛華音だった。

 

この「外箱で先に別格枠を抜かさせる作戦」は最近のトレンドだったわけですが、

だけど帆純まひろや一之瀬航季、侑輝大弥には、綺城ひか理は抜かさせない。

ここに希波≧綺城≧帆純・一之瀬・侑輝にしていく予定（は未定だが）であると、

花組の意思がうっすらと見て取れますね。

 

帆純まひろは最近美味しい立ち位置でしたし、

ここらで一旦老け役で一休みといった感じでしょうか？

 

そして綺城ひか理の調整弁的立ち位置が実に興味深いですね。

今回は永久輝せあとの97期コンビ芸で、

人気トップに至るまでのスーパーヘルパー登板となりそうです。

 

最近の娘役路線育成事情

 

一方、娘役の方はというと、路線役であるミカエラは、

超路線候補かと思われた107期生の七彩はづきではなく、

101期生の咲乃深音でした。これはなるほどーな配役ですね。

 

現在の宝塚は全体的に娘役の就任が遅く、

あれだけ宝庫の期と言われ全力育成している105期生が誰もトップに立たず、

しかも104期・106期もトップ就任を待っている状態。

 

そんな中、107期生の育成まで初めてしまったら熟れ過ぎてしまう…、

と懸念しているかどうかは分かりませんが、

彼女もまた一旦ステイとなりました。

 

そして花組といえば別格娘役が強い組という印象がありますけど、

現在は上級生がゴッソリ抜けてほぼもぬけの殻。

ここに咲乃深音と朝葉ことのを据え置こうという魂胆が見えていましたが、

朝葉の方は新公ヒロを射止め、路線コースに乗った。

 

ってことで強別格枠を一手に引き受けることになりそうな咲乃深音。

まったりと重厚感のある歌唱、おしとやかな雰囲気と所作、

だけどはすっぱな役どころも適格にこなす技術の高さが、実に花娘っぽいですよね。

本役でのさらなる飛躍に期待したいと思います。

 

無事上演されますように

 

以上、花組『激情』配役にまつわる雑感でした。

この言葉がシャレにならなくなっていますが…

無事舞台の幕が上がることを祈っています。

 

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