宙組『オーシャンズ11』キャスト別感想

本日は宙組『オーシャンズ11』の千秋楽ですね。

いやー、間に合って良かった。笑

 

ということでキャスト別感想、さっくり参りましょう‼

前半の全体感想はこちらから。

宙組『オーシャンズ11』感想

 

キャスト別ざっくり感想

ダニー・オーシャン/真風涼帆

 

とりあえず、スーツ似合いすぎ‼

こんなオシャレにスーツを着こなせる人、

現実世界でもなかなかいないのでは?というレベルですよね。

 

役作りに関して言うと

全体感想でも述べた通り、とにかく爽やか‼

爽やか過ぎて、もはや「純心」って感じなのが印象的でした。

 

天才詐欺師だなんて絶対ウソだろ?という感じですが、

そのあたりは宝塚的にはノープロブレム。

とりあえず真風がカッコ良ければオールオッケーなのです。

 

全編通して、テスに対する好き好き感が溢れているのが特徴で

そのあたりは大人のお遊戯感溢れる蘭寿ダニーなんかとは大きな違いなのですが、

それがゆえに宙組版の爽やかさが構築されていることを思うと、

こういうアプローチも有りだなぁと感じましたね。

 

テス/星風まどか

 

最初に言ってしまうと、このテスという役は

夢咲や蘭乃といった何様(勘違い)女系ゴージャス娘がドンピシャであって、

優等生の彼女には任で無い役回りだったと言えるでしょう。

 

とはいえ、やはり歌唱力は絶品。

彼女らしい一生懸命なアプローチで良かったと思います。

 

そういう意味では、エコ・プリンセスの「ディーバ」という役柄に

ハマる素材ではあったんですけど…

でもやっぱりテスには何様女感が必要なのかなぁと思ってしまったり。

 

個人的に面白かったのは、

夢咲&蘭乃のエコは緑化運動という(鼻持ちならない)意味に聞こえるけど、

彼女の場合はエコ=牧歌的活動という風に見えて、

「あぁ、本当に緑に興味があるんだろうなぁ」と

のどかな思いになったことでしょうか。笑

 

とはいえ、技術面では宙組男性陣をきちんとサポートしていたし、

破綻なくこなす姿はさすがだなぁと思いましたね。

 

ラスティー/芹香斗亜

 

まさに役得‼

もはや楽しんで舞台に立っている様にも見えるくらいの余裕綽々ぶりで、

非常に面白く、またスターとして頼もしく思えました。

 

振り返ればラムセス、ロレンツォと

本公演ではこういう飄々としたエロス枠として活躍中の彼女。

 

若手時代は「薄味だ」なんてよく言われていましたが、

ここに来てスターとして色んな意味で結実している印象です。

 

と同時に、ラスティーという役を

2番手格の登場人物としてきちんと表現しきったのは

彼女の実力(魅力含む)あってこそでしょう。

 

個人的に、最初紫色のテラテラした衣装を見たときは

「志茂田景樹…?」なんて思ったのですが、

舞台で観たらキチンとイケメンでしたし、

途中でピシっと黒スーツで決めた姿がよりイケメンに見えて

「ギャップってズルいなぁ」なんて思ったりしました。笑

 

テリー・ベネディクト/桜木みなと

 

ベネディクト・ジンクスを作り出せるかということで、

桜木にとってスターとしての大きな試練となったに違いない今作。

想像以上にきちんとモノにしていた印象でした。

 

望海テリーをベースに役作りしていた印象なのですが、

望海テリーは熱い野望を抱えた悪徳不動産業者って感じなのですが、

桜木が演じると、青い炎のように燃える、

小賢しいベンチャー企業の成り上がりっぽく見えて、その違いが面白いなぁと。笑

 

あと歌ね。

どんだけ激しく動いても仰け反っても、

きちんと歌える安定感は、本当に素晴らしい。

 

というわけで新境地となる役でもそつなくこなす彼女なわけですが、

この「そつなくこなす」感というのが

なかなかにクセモノなんですよねー。

 

『黒い瞳』のシヴァーブリンもそうなのですが、

新たな役幅を与えられ、その期待に応えるべくこなしていたんだけど、

やはり本来持つ「爽やかさ」が勝ってしまうなぁという印象。

 

とはいえ、それも彼女の魅力の一つでしょうから、

これからも劇団の熱い期待に全力で応えていって欲しいと思います。

 

ライナス/和希そら

 

そんな桜木みなと同様、

彼女もまた「そつなくこなす」スターなわけですけど、

殻を破るべくだいぶ努力した様が、舞台からよく見て取れたと思います。

 

キレの良いダンスはもちろん、

一人の鬱屈とした少年の成長物語を、

その芝居力できちんと魅せられていました。

 

この『オーシャンズ11』という作品の裏テーマは、

父をコンプレックスに思う一人の鬱屈とした少年が

ダニーという疑似的父とともに試練を乗り越え(JUMP)て大人へと成長する

という、ライナスの物語でもあるわけですよね。

 

これまでの公演ではあまりその面がフォーカスされてこなかったわけですが、

今作ではそれを研10・技巧派スターの持てる力を全てぶつけて

きちんと表現しようとしたこと、そしてそれを実現したということ。

 

それが、この宙組版の1つの大きな功績とも言えるかもしれません。

 

フランク・カットン/澄輝さやと & ルーベン・ティシュコフ/凛城きら & バシャー・ター/蒼羽りく

 

宙組別格トリオは、

スター本人たちにまさにピッタリな役どころという感じで良かったです。

 

長髪がエキゾチックで男役道ど真ん中な澄輝、

可愛らしいビジュアルがハマった蒼羽、

相変わらずヘンテコな役回りな凛城、という最強の布陣。笑

 

この3人の組み合わせが見られなくなると思うとやはり少し寂しいですが、

むしろ仲良くワイワイやってる姿で彼女たちを見送れることは

幸せなのかもしれません。

 

イエン/秋音光

 

本物の台湾系イケメン少年みたいで可愛かったです‼

 

リヴィングストン・デル/瑠風輝

 

ガチャガチャしたビジュアルが可愛かったです‼

 

バージル・モロイ/優希しおん & ターク・モロイ/鷹翔千空

 

若さ溢れる元気な感じが可愛かった…んだけども、

鷹翔千空が髪型のせいでだいぶ顔が長く見えてしまって

なんだか少し残念でしたね。笑

まぁ役の差別化的には仕方ないんでしょうけど。

 

クィーン・ダイアナ/純矢ちとせ

 

姉さん、さすがにヤリ過ぎです。笑

 

これまではベネディクトの前の女というポジションだったわけですが、

今作では勘違いしているイタいオバサンみたいになってましたけど、

それはそれで面白かったかな。笑

 

小さな動き、小さな芝居一つ一つがこだわり抜かれていて

まさしく純矢ちとせの集大成って感じでした。

 

宙組の集大成と一つの時代の終わり

 

というわけで今作は、宙組・スーツ祭りという感じで

非常に楽しく、面白く、気軽に見られる作品でとても良かったと思います。

 

重厚な作品ももちろん良いのですが、

単純明快な物語と、宝塚のビジュアルを楽しめる作風の両立という意味でも

この『オーシャンズ11』という作品も素晴らしかったです。

 

と同時に今作は、純矢、澄輝、蒼羽という、

宙組の一時代を担っていたスターたちの退団公演となるわけですね。

 

こういう楽しくてワクワクするような作品で彼女たちを送り出すのも

なんだか今の宙組っぽくて素敵だなぁと思います。

 

ということで皆さん、ご卒業おめでとうございます。

彼女たちのこれからの道が素晴らしいものであるよう祈っています‼

 

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コメント

  1. こんちゃん より:

    「アダムとイブはどこに行ったの」

    蒼太様

    いつも興味深く拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    宙組版オーシャンズ11、面白かったです。
    映画版では男どもの犯罪シーンがメインで、恋愛ってあくまでサイドストーリだったように思うんですけど、小池先生は宝塚化するにあたって「アダムとイブ」と「ネックレス」の要素を強調しているので、なんでアダムとイブなのか演出の意図を考えてみました。

    「アダムの原罪」
    この手の作品に突っ込むのも野暮ですけど(笑)、ダニーって犯罪に対する倫理感が欠落しているじゃないですか。ラスティに「ジャンプ!」って感動シーンのようで犯罪教唆だし、爽やかに罪を犯していてかえって怖い(笑)映画スピンオフのオーシャンズ8によれば妹もムショ出で集団窃盗しているし。真風くんは芸風が陰なので、ダニーはリアル万引き家族みたいな環境で育ったんじゃなかろうか、堅気として生きられない男なんだろうな、と感じさせる一抹の苦みを感じました。

    「イブにもらったネックレス」
    キリスト教では「イブはアダムの体の一部(肋骨)から作られた」存在で、男が女に惹かれるのは自分の無くしたもの(肋骨の傷の痛み)を癒してくれる存在だから、という解釈があるらしいのですが、テスって善意が服着て歩いているようなキャラで、天才詐欺師には全く欠けている属性。高い服で身を固めた伊達男がテスにもらったネックレス(女子大生に買える金額のもの)を後生大事に身につけている、という演出が、ダニーが子供のころ得られなかった、今また無くしそうな「大切な何か」に執着している切実さを感じて萌えてしまった。(笑)

    「楽園追放後」
    「オーシャンズ8」では「天才詐欺師ダニーオーシャンは死んだ」そうな。危険な橋を渡ってろくでもない死に方をしたのか、「天才詐欺師」ダニーは引退して堅気になったのかは不明。テスの行方はだれも知らない。

    ・・・テスの幸せを祈りつつ、このあたりで。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      「感動シーンのようで犯罪教唆」…確かに‼笑 その通り過ぎて笑ってしまいましたw
      やはり人って自分に無いものを求めるのかなぁと思いますね。
      色んな旨味を吸い尽くした詐欺師が最後に求めたのが、おデコにニキビがある女子大生ですからね。
      エデンと肋骨のくだりとか考察面白いですね。深く考えてなかったですけど、そうなのかもしれません。
      そのくだりは真風ダニーくらいの純真さだからこそ映える演出だったように思います。

  2. まいこ より:

    宙オーシャンズ、良かったですね!正直、ムラで見た時のずんそらは二人とも自分に与えられた役割にまだ追いつけていないような印象だったのですが、東京で見たら急成長していました。
    東京千秋楽のずんベネとそらライナスはすっかり完成形でしたよ。流石地力のある二人だなあと。瑠風リビングストンも予想以上に魅せてくれました!

    ところで、蒼太さんは和希そらさんのカフェブレはご覧になりましたか?もう放送は終わってしまいましたが、「泣ける」と話題になっていて。すごく濃い話が聞けます。

    小池修一郎恒例の「しごき」のターゲットが、今回は和希さんだったらしいのです。過去には望海さんや、紅さん、壮さん、北翔さんなど、錚々たるメンツがターゲットになっておりますので、期待の裏返しなんでしょうが。本番ギリギリまで一人だけダメ出しを受け続けて、いつもニコニコすることを心がけてる和希さんも限界が来たようで、廊下で組長に声をかけられた瞬間、我慢してたものが決壊し、大泣き。歴代ライナスの真風・芹香の協力も受け、最後の日にやっと先生に「今までの中では良かった」と言ってもらえたと。お稽古場でも劇中の物語のようなことが起きていたようです。

    これが司会の中井さんまで涙ぐむトーク術で、和希さんはなんというか、男役だけども「ヒロイン力」がすごいなと思いました(笑)。思わず応援したくなってしまうというか。奇しくも同期の咲妃みゆさんと同じものを感じるのです。

    安定したトップコンビがいて、勢いある二番手がいて、桜木さんは急成長し、和希さんには稽古場でも舞台でもスポットがあたり、下級生の顔出しも済ませて、宙組が充実してると思えるいい公演でした、オーシャンズ11。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      もちろん拝見しておりますよー。今回のターゲット、つまりキーが和希さんなのが意外だなぁと思いつつ、
      期待の裏返しでもありわけですから、なんだか感慨深いなぁと思いながら見てました。
      おっしゃる通り、今の宙組は組の勢いが全体に行きわたっていて、非常に良い感じですよね。
      その魅力が作品を通して感じられたのて改めて良い作品だなぁと思いました。