美弥るりかにまつわる「誤算」

退団発表から数日経過し、

熱狂的美弥ファン以外の人たちの気持ちも落ち着いてきた頃合いかと思うので

改めて彼女のスターとしての人事考察を、最後だと思って書いていこうと思います。

 

 

美弥るりかとは、どういうスターだったのか。

 

若手時代から将来を期待され、

誰もが納得しうるだけの輝きとスター性を持ち合わせ、

歌にダンスに芝居に三拍子揃った、大スターである。

 

…なんて表現してしまうと、

それは少しばかり、真実からずれてしまいます。

 

少なくとも、劇団から「彼女は偉大なトップスターになるだろう」と

大いなる期待をかけられたことは、ついぞありませんでした。

 

星組時代はギリ新公主演に滑り込んだものの、

それは数多くいる路線補欠の一人にすぎなかったし

月組組替え後も主演作をさせて貰えるでもなく、

同期の超路線に降られてしまう。

 

そして最後に彼女に与えられた命は

「若きトップスターを支えてあげてくれ」というもの。

 

当時2017年、彼女は研15。

ここでやっと単独主演を果たします。

 

2番手スターになっても、その特異なビジュアルに

「真ん中向きのスターではない」なんて陰口を叩かれたことは

もちろん一度や二度ではありませんでした。

 

それでも、その魅力と存在感は日に日に増し

気付けば「トップスターになって欲しい」と多くの人に思って貰えるような

偉大なるスターへと変貌しました。

 

その理由の詳細は分かりませんが、

正直なところその変貌は、

劇団的に大いなる誤算だったんじゃないかと思うのです。

 

美弥るりかにまつわる「誤算」

 

美弥るりかというスターは

いわゆるフェアリータイプに分類されると思います。

 

フェアリータイプ、それはつまり「男クサイ男役」とは対極の存在であり

例えば明日海りおのような陰鬱な美少年タイプもいれば

礼真琴のようなやんちゃ坊主タイプもいます。

 

だけど美弥るりかは、このどちらでもありません。

彼女は妖精ではなく、妖艶タイプのスターだったと思うのです。

 

その魅力の片鱗を垣間見せた当たり役といえば

月組『1789』のシャルル・アルトワでしょう。

 

彼女の貴族然とした佇まいの中に光る魅惑的な妖しさは、

路線スターとして多くの人を引き付けるのに

充分なものだったと思います。

 

そしてこの妖艶さは、

ある程度の学年(当時研13)になったからこそ

光り輝いたのだと言えるでしょう。

 

そう、彼女は大器晩成なスターでした。

得てしてフェアリータイプは早熟であることが常識の中で、

劇団的にこれは大いなる誤算だったと思います。

 

 

そして2番手スターになった後は、アラミス、スイートハートなど

一歩間違えればネタキャラになってしまうような存在を、

非常に魅力的なキャラとして演じきってみせました。

 

この妖艶な魅力、スター性は、

珠城りょうの2番手を務めるようになってから

その輝きがより増すようになったと思います。

 

トップと2番手スターは、

正反対タイプであることで、その魅力が一層増すもの。

それは早霧・望海、朝夏・真風を見れば、皆さんご存知の通りでしょう。

 

珠城りょうという、正統派男役で朴訥とした誠実さを売りにしたスターだからこそ

美弥の妖しい魅力も、より輝きを増したと思うのです。

これが、劇団にとっての2つ目の大いなる誤算でした。

 

 

本来であれば、ただ若きスターの補佐として存在して欲しかったはずなのに

意図せずその魅力が増していき、大スターになってしまった。

 

トップスターにするなんてついぞ思ったことはなかったはずなのに

気付けば超人気スターになってしまったということ、

これが最後にして最大の誤算でしょう。

 

数奇な運命を辿るスター・美弥るりか

 

最近の宝塚は「労い人事が増えている」と、

私は何度もブログに書いてきましたが、今回の美弥るりかの処遇も、

もしかしたら劇団的には最大限の労いだったのかもしれません。

 

本来、正路線とは全く違う道を歩んできた彼女が

大劇場公演において2番手羽根を背負って、大階段を降りるまでになった。

 

研15まで単独主演もしたことなかったスターなのに

東上を果たし、さらに思い入れ作品のバウ主演までさせてあげた。

 

ほらね、努力すれば願いは叶うでしょ?

本当に本当に、良かったね。

 

…と、皮算用をしていたハズが

想像以上の人気っぷりに、

大炎上してしまった恰好になったの か も しれません。

 

 

確かに、彼女はその特異なビジュアルと妖艶さで

正路線とは言えない存在でした。

 

ですが、その妖艶さが最後の主演作『Anna Karenina』にて

愛に翻弄され破滅へと向かう青年貴族という

宝塚の王道へと結実したのは、皮肉以外の何物でもありません。

 

あの作品のあの役で、

確かに彼女は、真ん中に立ちうる偉大なるスターだと

多くの人の目には映ったのではないでしょうか。

 

 

美弥るりかとは、どういうスターだったのか。

 

スターとして開花するには遅過ぎた、と思う人もいれば

スター晩年期に素晴らしい花を咲かせた、と思う人もいるでしょう。

 

立場は与えられなかったけど、素晴らしい輝きを放ったスターだと思う人もいれば

劇団に翻弄された哀れなスターだと思う人もいるでしょう。

 

でも、それは結局

解釈の違いでしかありません。

 

彼女がスターとして、多くの人を魅了したことには違いありません。

そして同時に、トップに立たずして劇団を去ることも、また事実です。

 

今、星組時代から彼女の出演舞台を見直していて

改めて数奇な運命を持つスターだったなと思います。

 

たった一瞬の出番にかけた若手時代を見るに、

彼女がここまでの大スターになるだなんて、誰が予感していたでしょう?

 

そして、トップまでのあとほんの一歩、

届かない空白のただ数センチが、

どれだけの人の胸に微かな痛みを感じさせるでしょう?

 

今私がただ一つ出来るのは、そんな感傷に浸りながら

彼女が最後までスターとして輝いてくれることを、

祈るだけなのがまた悲しいところです。

 

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コメント

  1. ys より:

    コメント失礼いたします。
    ご考察ごもっとも、と思いますが、
    私は「1789」で美弥さんが番手ボカシ状態から一歩抜けた、と確信していたので、その後の流れはショックでした。
    現トップに関して言及すると怖いのですが、先入観なしに現体制月組を観た方が、どっちがトップだと思ったか(察して下さい)。
    時間と共に痛みは薄らぐかも知れませんが、ファンの怨みは消えることはないと思います。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      まぁ、現在の体制はなかなかになかなかな状態ですからねぇ。
      個人的には、こういう「下手なことを言ってはいけない」扱いになることこそが一番マズいのではないかと思うのですが…。
      そうですね、愛しさ余って憎さ100倍とも言いますものね。いつか昇華されるといいのですが…。

      • ys より:

        再度失礼します。
        改めて考えてみると、現月組最大の問題はご指摘の「下手なことを言ってはいけない」状態なのでしょう。
        最大の誤算は、現トップの資質を見誤った事ではないのでしょうか?

        華のある美弥さんを切って、これで現体制も安泰、かと思いきや、ちなつさんもファンの方に言わせると意外(と言っては失礼ですが)と舞台の上での華のある方だ、と伺って、結局また同じ構図になるのか、と予想してしまいました。

        • 蒼汰 より:

          コメントありがとうございます‼
          この「下手なこと言ってはいけない雰囲気」問題は、実は宝塚全体の本質を孕んでいると思ってまして
          おいおい記事にしようかどうか迷っているところです。笑
          珠城さんと鳳月さんは名作でコンビを組んでいますし、ほぼ脇路線でしょうから、たぶん大丈夫だとは思うんですけどね…たぶん。
          まぁこれからの月組に幸多からんことを祈るばかりです。

  2. キリちゃん より:

    蒼汰さんの みやちゃんへの温かい お気持ちが嬉しくて 本当にありがとうございます アンナカレーニナ 美しくて夢のような舞台でした みやちゃん れいこちゃん うみちゃんの3人で今度は東京で 再演をと願っていましたが あの冷酷非情なニュース! ファンのみならず 多くの生徒さんの 心を傷つけたことと思います 人間のやることではありません 人気も実力も華もあるのに謙虚であり続けたみやちゃん 今の辛さも苦しさも悔やしさも全てを 糧にして大きく大きく羽ばたいていってください これからもずっと応援 します 涙

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      美弥、海乃、月城の3人は、最近なかったアダルティな雰囲気を持つトリデンテでしたので
      あの舞台だけでの組み合わせだと思うと非常にもったいないですし、残念ですよねー。
      どうぞ最後まで応援して差し上げて下さい。よろしくお願いいたします。

  3. ともじの嫁 より:

    こんばんは!
    東京も、寒いでしょうね。
    今日から花組始まりましたね。美弥さんの話題が出ると、花坦としては、何故だか、鳳月杏ちゃんが被ってしまいます。
    星組時代の美弥さんは、歌もイマイチだったし、その他大勢な感じでした。
    月組で、年月をかけて輝きました。
    ちなつちゃんも、花組に来て、完璧な妖艶な男役さんになりました。人気も凄いです。
    今度、月組に行って、どんなポジションになるんでしょう。
    大いなる誤算で、トップにはなれないのかな?
    遅咲きのジェンヌさんも、羽根を背負って輝いて欲しいと心から思います。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      鳳月さんは美弥さんに比べ別格寄りですが、まぁ「上手いこと使われる」のが見えているのが、ねぇ…。
      正直トップになることは難しいのでしょうけど、それでも日に日にその魅力が増しているのは事実ですからね。
      これからの活躍に期待し、彼女もどこまで行けるか見届けたいと思います‼

  4. ちぃさま より:

    紅ゆずるは台湾無しの4公演退団でもよかったのでは、そしたら落下傘できたのに・・・と判官贔屓丸出しですが、単に2番手切りと言い切りとは言いたくない気がするのです。【2番手退団という完成形】なんていうのはダメでしょうか?七海ひろきが退団することで背負えた3番手羽があるように、トップに上がらないから背負える2番手羽があってもいいのでは?唯一無比の2番手として有終の美を飾る。そんな意味で鳳月杏の2番手羽を是非見たいのですがこんなこと言うのは失礼ですかね。2番手羽は次期トップの者だけが背負うものであり、非情な2番手切り!と炎上すれば、逆にみやるりみたいにワインが熟成するように大人の魅力が結実する大器晩成のスターは生まれないのかと思ったりします。難しい話ですが。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      まぁ劇団としては紅→たぶん礼?という確定事項は崩しようがなかったのでしょうね、きっと。
      実は私も「2番手切り」という表現が好きじゃないので、これまでの記事に一切使っておりません。
      彼女の場合、切られたのではなく、ここまでたどり着いたと考える方が妥当なんじゃないかと思いますので。
      でもおっしゃる通り、大器晩成スターが生まれ辛い現状を考えると、「羽根」や「番手」はなかなかに難しいものですよね。

  5. 桜かのん より:

    蒼汰さん

    美弥ちゃんの考察、面白く拝見しました。
    理論的、かつしっかりとした裏付け、蒼汰さんのブログはファン歴の深い人間にも面白く読めます。
    いつもありがとうございます。

    美弥ちゃんの最大の弱点は、体力と持久力の無さかと思います。 
    多分、彼女はそのことをよく自覚しているのではと。

    トップの器ではない。だからこそ、与えられたポジションで自分なりに精いっぱいをする。
    それも美学なのかなぁ、と思っています。

    蒼汰さんは「劇団の誤算」と書かれましたが、彼女を二番手のままにしたのは、もしかしたら「劇団の計算」であった可能性は大いにあります。

    二回公演を含む約一か月の公演は、ものすごくハードで、他のミュージカル劇団の人からも、人間業ではない、と言われています。
    それでなくとも、トップには雑用?が山ほど。
    休日に休む暇など無いと聞いています。

    そういう生活は、美弥ちゃんには少しだけ荷が重かった、という事ではないかな。
    私は美弥ちゃんを最後まで、陰ながら応援したいと思っています。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼お褒めの言葉をいただき、恐縮でございます。
      確かに休演されたり、声が出なくなったりなど、なかなかに難しい状況であったのは事実ですものね。
      おっしゃる通り、与えられたポジションを全うすることもまた、素晴らしいことです。
      ただ可哀想なのは、それでも「トップになって欲しい」と願うファンがいて、その気持ちも本人は痛いほど分かるであろうということですが…。
      「トップを目指す」というある意味での重しがなくなった今、最後は自分らしく輝いて欲しいなぁと勝手ながら思います。

  6. 太郎 より:

    誤算。美弥ちゃん本人にとっても、後から人気と実力が追いついてきて、嬉しい誤算だったのかもしれません。
    たまたま、2/2の星組公演の観劇に来ているのを見かけたのですが、やはりオーラと落ち着きが違いましたー。自然と会場内に拍手が湧いて素敵でした。トップになるのに必要なのは、最後にタイミングという自分ではどうすることもできない運を味方にしないといけないのだと痛感しました。(劇団を擁護するつもりはありませんが。)
    ただ、月組下級生のファンとしては、これからどうやっていくのだろうかと心配デス。こんな時こそ、人事による早急なテコ入れを願ってます。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼美弥さんに遭遇されたということで、非常に羨ましいです。
      そうなんです、最後のところは結局「タイミング」という名の運なんですよねー。
      彼女はそれを持ち合わせていなかった。残酷ですが、それに尽きるのかもしれません。
      下級生ファンとしては、それはそれは心配な状況ですよねー。
      意外と下の世代はしっかり育っていますから、この混乱に影響されないことを祈るばかりです。

  7. 通りがかった人 より:

    以前の記事のコメントの返信でちょっと過激な言葉遣いの返信を頂いて、蒼汰さんも今回の件は相当怒っているのかな?劇団に騙されたと蒼汰さんも思っていっているのかな?と感じたのですが、今回はいつもの冷静で端的な表現で安心しました。
    いや本当に色々な誤算でしたでしたね。私は路線さんという生徒さんには興味がないのでよくわかりませんが、思ったように成長してくれたり、人気が出たりしないので事業計画としては軌道修正が大変です。花組のあの人も劇団の悩みのたねでしょうね。でも意外と初見の人には受けがいいらしいので、入り口誘導係のトップさんをめざしてほしいですね。
    またおもしろい記事楽しみにしています。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます。
      確かに読み返してみると、刺々しかったですね…。ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございませんでした。
      正直寝不足で返信をアップする前にきちんと読み返しておりませんでした←完全なる言い訳です。笑

      そうなんですよね、期待したスターが思うように成長せず
      全く期待していなかったスターがその勢いを越してしまうこともあるわけで
      観客としてはそれが面白いわけですが、事業企画としては「なんてこったい」でしょうから難しいですよね。笑

      一般受けが良い双璧として、花組さんと星組さんの同期双璧には頑張っていただきたいところですが
      果たしてどうなるのでしょう?
      と、いうわけでこれからもどうぞよろしくお願いいたします。

  8. ブログファンです より:

    いつも面白く拝読しています。
    今回の美弥さん退団の件、発表からいろいろと考えていましたが、仰る通り誤算と思惑、そして劇団の今後の方針?が絡み合っているのかなと思うので、初めてコメントさせていただきます。

    ・誤算
    蒼汰さんが書いていらっしゃる通り、彼女が大器晩成型で正2番手となってからここまでファンを拡大したことは、劇団にとって想定外だったと思います。(もしかすると本人にとっても想定外だったかもしれません)
    真実は不明ですが、退団の申し入れは早めにしていたものの、タイミングが悪く「2番手としてもう少し支えてほしい」「トップ娘役と同時には退団しないでほしい」→今回に至る、という噂もあるので、その間にファンが増え、周囲の期待も勝手に高まってしまった、というのが正しいのかもしれませんね。
    蒼汰さんの仰る通り、劇団も「最大限の労い」をしたつもりが、こんなに荒れるとは!と驚いているかと思うと少し面白いです。

    ・思惑
    一方で、美弥さんは「大器晩成型」でしたが、率直に言えば「早期からチケットは売っていた」と感じます。
    龍さんトップの時代から会のチケット出しの列は長かったので、安定して動員の見込めるスターだったと思います。だからこそ「動員面で劇団に利用され、都合良く使われた」というファンの裏切られた気持ちがあるのではないでしょうか。

    ・劇団の今後の方針
    ここからが本題です。笑
    もしかすると、あえてブログで触れていらっしゃらないのかと思いますが、劇団は『会』という非公式のFCによる動員から脱却しようとしているのではないか、と感じています。
    劇団の動員が不振な時期には、確実に固定客の付いているスターが優遇されてきました。ですが現在ではファンの裾野も広がっており、特に東京公演のチケット倍率はご存知の通りです。
    そうなってくると、特定の生徒に動員を頼る(いわゆる生徒席ですね)必要はなくなり、劇団主導で一般向けに座席を確保したいという考えも出てくるのかと思います。
    更に言えば「売れる生徒を優遇して組織を作るのではなく、劇団として使いたい生徒を自由に使える」という計算もあるのでは、と考えてしまうのは深読みしすぎでしょうか?
    昨年親会社が、劇団の営業を募集していることも一部で話題になっていましたので、劇団主導でチケットを売りたい時期に入ってきているのかと感じました。
    いつも蒼汰さんのロジカルな視点やデータに基づいた分析を面白く拝見しているので、いつかこの辺りについてご意見を伺ってみたいです。会について触れると炎上しそうですが。笑

    コメント欄に長々と失礼しました。
    お時間のある時にご一考いただければ幸いです。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      ギクッ、す、すごい。実はおっしゃる通り、会問題ならびにチケット販売問題については
      ずーっとずぅーーっと記事を掲載しようかどうか迷いに迷っていて、温め続けているものがあるんですよコレが。笑

      おっしゃる通り、チケットの売り上げが生徒の個人人気(つまり手売り)に頼らないようになることこそが
      健全な企業経営としての最終的なゴールだと思うんですけど、も、
      そうすると古くからの伝統をぶっ壊すことにもなるわけで、なかなかに断行が難しいわけで
      その結果、会を存続しながらもチケットの売り上げは維持する(その変わりライビュという新事業を実らせる)という
      なんとも危ういバランスの元でやってんなーって個人的には思うのですが…
      いつかこの話題の記事が載ったときは「これか…‼」と思ってやってください。笑
      これからもよろしくお願いいたします。

  9. すず虫 より:

    初めて書かせて頂きます、すず虫です。

    みや様がロミジュリで月組に降臨されてからの熱烈な「みや推し」です。

    この一件、色んなかたのブログを専ら「読み専」で来ましたが、初めてこちらに辿り着き、蒼汰様の温かな文章ゆえか、心に響く穏やかで良心的なメッセージが沢山、集まっている場に感銘し、ここなら聞いて貰えるかもと思い、初めてネットに書いてみたいと思います。
    かなり長くて、ごめんなさい。良かったら聞いてください。

    私は基本が月担で、星組時代のみや様を全く知らず、突然に月に降臨し、月スターと全く違う魅力に衝撃を受け、「これが推しに出会うということか」という心情を体験しました。以来、私の宝塚は彼女を軸に回り続け、もはや他は全てが、その周りを回るものとしか思えないものと化しています。はたから見たら、ただの痛いファンでしょう(笑) 。

    月ロミジュリ時代のお茶会は小ぢんまりとしており、みや様を近くに感じることのできるアットホームなものでした。同期のかたが百合のように豪華に咲き誇りながらおられた当時の月組に移植された黄色いクロッカスのような、可愛らしく頑張って咲く花のように思われました。

    お茶会が爆発的に大きくなったような印象を記憶するのは1789で、突然どうした?とビックリしたのを覚えています。あの頃、物販も大混乱でした。

    それまでは思いもしなかったこと…もしかしたら、あるところに辿り着けるのかも?という微かな期待を抱き始めたのは、その頃かも知れません。ようやく世間が彼女の魅力に気づいたか??と思いました。

    その頃から、彼女をその場所に辿り着かせるために、写りがイマイチだろうが(苦笑)全ての写真を複数枚、カレンダーやグッズも複数買い、会チケットも沢山…
    時間と金を半端なく注ぎ込みました。劇団が参考にするだろうと勝手に想像したからでした。

    そこに辿り着けない最終結果が、今から10日前に出されたわけでした。実のところ予感は充分すぎるほどでしたが、まさか御披露目公演でやるまい…と思う自分もいました。発表から3日くらいは気持ちがグチャグチャで、自分の感情が整理できませんでしたが、だんだんと気持ちが整理され、今は彼女に対して、「素敵な舞台を有難う、一緒に夢を見させて貰えて有難う、最後まで皆で陰ながら支えるから、あと少し頑張って走り抜こう」と思う気持ちが一番です。

    忸怩たる想いが皆無と言っては嘘になりましょう。しかし。

    私は、月にいらしてからの彼女しか、リアルタイムでは存じません。
    月での彼女の人生は、上がり下がりの激しいものでした。卒業フラグも何度も立ち、それが良い意味か否かわからないことが繰り返され、ファンも気持ちの休まる時がない日々でした。何よりご本人が一番きつかったに相違ありません。

    しかし、何だかんだあって、あのロミジュリでは不動の立ち位置で遥か遠くにいたかたと、あまり遠くない二番手の位置までやって来ました。全て彼女の不屈の精神ゆえです。
    何回も参加させて頂いたお茶会で、みや様が話して下さってきたことを繋いで想定するに、色んな意味で本当に波乱万丈の月組人生でいらしたことと思います。今の場所があることは、ご本人の並々ならぬ努力と、何があっても与えられた場所で精一杯に咲こうとするお気持ちに与えられた勲章に他ならない。誰もが辿り着けるわけではないところに着き、憧れの涼風様や朝海様の役も演れ、座長も2回、夢だったディナーショーも出来て、銀橋も回数わからないくらい渡った。アンカレは神舞台でした。最後のチラシにも、あんなに大きく表も裏も写ってて。

    真ん中に立たせてもらえなくたって、こんなに沢山のかたに愛され、皆様に別れを惜しんでもらえる。ひとえに、みや様の魅力と人徳です。みや様は、宝塚に、確かな足跡を遺しました。頑張りに頑張った。大拍手。もう充分です。

    ご本人の大変さはファンとは別次元なのですが、それなりに私たちも、何があってもメゲずに頑張りましたよ(笑)。

    フランツの休演は心配すぎて胸が潰れるようでした。
    旧音校の記念館に、特大の羽根の重さをランドセルみたいにして背負って体験できるものがありますよね。手に持ったら「重っ!」で、一瞬で身体を傷めそうなので背負ってみるのをやめました(笑)。
    これを背負って、ヒールの高い靴を履いて大階段を降りて橋を渡って何度もお辞儀、それを毎日か~…彼女には大変だなあ。風圧も凄いし身体を壊すよ(涙)…本当に華奢で可愛らしいんですよね、舞台を降りた、みや様は。舞台とのギャップがまた魅力です。
    物理的に、これを毎日、背負わせることを期待してる自分って酷いなあ、とチラッと思ったのに、それとこれは別!と、この感情を切り捨てたことを覚えています。そんな我々みや推しの有形無形の期待が彼女にどれだけの重圧を掛けていたのかと思うと申し訳なくて。

    その椅子は5脚しかないんだから仕方ない。飛び抜けて体力の要る、特大サイズ羽根を背負う役割は別なかたにやって頂いて、力を合わせてやってきた最後の2年間でした。みやちゃん、本当に有難う!あとはもう、楽しむことだけ考えて過ごして頂けたらと願います。

    まわりと比べても仕方ない。舞台は競馬じゃあるまいし。
    みや様にしか出せない魅力を開花させ、それを何年も拝見できた幸せに感謝です。

    という、いちオタのキモチでした。

    長すぎる痛い文、笑ってください。
    ここまで読んで下さったかた、有難うございました。

    • 蒼汰 より:

      熱いコメントをありがとうございます。ちゃんと拝読させて頂きました。
      美弥さんのためにとずっとずっと応援されていた貴殿のお気持ち、非常に痛いほど分かります。
      月並みな表現ですが、こんなにも心から応援して下さっていた方がいらっしゃるなんて、美弥さんは本当に素晴らしいスターさんですね。

      ぜひ、最後のその瞬間まで応援してさしあげて下さい。
      それこそが彼女が宝塚に確実に存在し、多くの人に夢を与え続けたという証になると思いますから…。
      美弥さんと、貴殿の未来が明るく照らされることを、心よりお祈り申し上げます。

  10. めー より:

    流石の分析力と多角的なご意見に納得してます。
    言葉に載せるとなるとややこしいことをすっきりと言葉にしてくださいました!
    遅咲きなのか円熟なのかは本当に個人の考え方次第ですよね。
    私はアントワンで始めて美弥さんを拝見したニワカファンですが、宝塚であのようなスタイルを観られるとは感激しました。東宝での吉野さんのアントワンの印象が強くてさすが吉野さん!と思っていたのでジェンヌさんで新たなアントワンを観られるなんて‼️宝塚のクオリティも凄い!て偉そうに思ってました。

    トップ云々はありますが、今の彼女は素晴らしい。それだけは確信しています。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      外部のミュージカルファンの方をも魅了するなんて、改めて美弥さんは素晴らしいスターさんなんですね。
      おっしゃる通り、今はまさに円熟期なんでしょう。最後のその日まで、ぜひ輝き続けていただきたいです。

  11. まいこ より:

    こんばんは。
    美弥さんの件、私も大変ショックでした。

    どうしても「成り上がりジェンヌ」が好きな私としては、美弥さんの生き方はすごく夢があると思っていたし、管理人様と同じく劇団は100周年あたりから、ファンが激怒するような人事はしない穏やかな性格になったのだ、と信じていたので、あれー!?前と変わってない!?と一気に不安になりました。

    美弥さんは所謂「微妙路線」ですが、この「人気が出てしまった微妙路線」の扱いの下手さ、どうにかならないのか?とずーーっと思っています。劇団は他は結構やり手なのに、ここだけ。いつもファンvs劇団のような構図になってしまうのがなんとも。

    単純にファン目線で考えれば、新公をしたスターの中から人気+実力(+人柄)の数値が高い人を上げていってトップにすればいいと思いますし、きっとそうなるはずだとどこかで信じてしまっているところがあります。が、そういうもんじゃないんですよと改めて突きつけられた感じです。(たまきさんも好きなのであまり攻めたくはないのですが、ファンや実力がつく前にトップになったたまきさんとの対比もまた、この問題を浮き彫りにさせてますね)

    この件でいけないのは美弥さんのファンだけでなくその他のファンにも、もしかしたら中のジェンヌにも、「あそこまで上り詰めて結果を出し続けても、結局最初から劇団側のさじ加減で全ては決まっているんじゃないか」と努力や応援のゴールを見失わせてしまったことじゃないかと思います。

    もっと短いスパンで、ファンに寄り添って、臨機応変に柔軟に対応していく人事はできないものですかねえ。スポンサーとかの問題なんでしょうか。
    宝塚の、私達には見えない部分が、すごくもどかしいです。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      私も「成り上がりジェンヌ」愛好家ですので、お気持ち非常によく分かります。
      そしておっしゃる通り、他の微妙路線スターたちと、その応援するファンの皆さんにまで同様が広がることこそが
      事業企画として最大の懸念点では?と個人的に思うのですが…劇団的には何か勝算があるんでしょうかね。

      まぁ、予想外に人気が出たスターを、みんながみんなトップにはできない、という事情も分かるのですが
      それでももうちょっと上手くやって欲しいなと部外者は思ってしまうのですが…どうにかならんもんなんですかね。

  12. お猫さま より:

    初めてコメントさせていただきます。
    冷静な分析と丁寧なコメントありがとうございます。「平成」と同じくらいの間、宝塚を見ているものです。純粋に実力ある生徒が好きな私なりの考えを書きたいと思います。長文、失礼します。

    話は遡りますが、前トップ龍真咲就任の辺りから月組人事には、今の弊害があるように思えます。2012年5組のバランスを見ると、各組トップは、蘭寿とむ、壮一帆、柚希礼音、凰稀かなめ、確たる実力があり、2番手経験も豊富で順当でした。それに比べて月組は2番手で確たる力を示せないまま、トップの話になり、結果ああいうWトップになったのか?と思いました。霧矢大夢さんも華奢でしたが、何をさせても安定感がありました。

    霧矢大夢退団後、当時のスターの人気でいえば、明日海りおがそのまま月組単独トップになれば、同期コンビでミヤカチャを生かす。新人世代で珠城りょう辺りを育てられたのではないかと思います。ですが、明日海りおは準トップ就任2作で花組に移動。しかも正2番手になりました(降格ですよね?)。明日海りおの抜けた月組は、正2番手を決めず、スター性はあるものの奔放なトップの元での公演でチケットも余ってたように思います。本来なら2番手?のような微妙な扱いのミヤカチャ主演別箱公演も評判はイマイチでチケットが余っていた所を見ると、この時点では凪七瑠海、美弥るりかの人気はさほどでもなかったと思います。
    同じ頃、珠城りょう、鳳月杏のバウ「月組の皇子」は好評で新人世代のカンパニーだったにも関わらず東京特別公演追加公演の機会を得るほど勢いがありました。

    で焦った劇団は、新人世代を解体するように鳳月杏を花組に移動しました。

    龍真咲トップ時代に、ミヤカチャがセットに扱われず、各々が多くの代表する役に恵まれていれば美弥るりかがトップ候補になるなどして話が違ったのではないかと思います。
    そして、美弥るりか個人も魅力が「色気」に偏ってしまったことも彼女の可能性を狭めた要因と思います。彼女の代表作、皆さんが思うところは、マーキューシオ、アルトワ、モーガン、アラミスなど色気の濃い役ではないでしょうか?
    現在は、普通のサラリーマンもこなすリアルメンズを演じられる珠城りょうがトップになったことで、美弥るりかの強烈な個性が更に光るチャンスを得られて今の人気に辿り付いたのだと思います。

    もう一つ、美弥るりかが星組にいた頃、これからの星組はこのメンバーでという線から外されて月組へ移動。凪七瑠海も宙組から同じ理由で月組へ移動となったのではないかと勝手に解釈しています。星組、宙組は大柄な男役が多いので、個性は強いがミヤカチャは華奢で男役としてはどうしても見劣りしてしまう。かといって、歌、芝居、ダンスのどれかに秀でているかといえばそうでもなく、むしろ組には無視できない下級生がいる。星なら礼真琴。雪も花もカラーに合わない。結果、当時、華奢な上級生が多かった月組へ。

    美弥さん退団の報を受けて、珠城さんへの心無いコメントを目にしましたが、それは、少し違うのではないかと思い自分なりの考えをコメントしました。

    歌劇団も企業なので、ファン第一では、立ち行かない事も多いと思います。各スターのファンの気持ちはわかりますが、本人の実力もさる事ながら、時の運は多分にあると思います。
    様々な思いを抱えて夢を売っている彼女たちの頑張りを冷静に見守りたいと思います。
    初コメントなのに、長文、失礼しました。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      月組人事は振り返れば振り返るほど意味不明なので、どこまで掘り下げればいいのか迷うことが多いです。笑
      個人的にはエリザ抜擢もあることですし、凪七が本命なのかなぁと思うんですけど、いかんせん無理な抜擢が逆に反感を買ってしまった印象です…。

      • お猫さま より:

        お返事ありがとうございます。

        かちゃのエリザベート、オーディションもなんちゃって?的な型式的であったと聞いてます。劇団は、かちゃの娘役転向もかんがえていたのではないかと思われます。トップ娘役不在でしたし。結果、きりまりが誕生したので良かったかもしれません。

  13. アップル より:

    久々にこの記事を読み返し、宙組の『オーシャンズ11』観てきたので、思い出したことが有りました。
    美弥るりかの不運は、真風君の教育期間に星組に居たこともあるのでは?
    月に来てからは、カチャとのニコイチ、上に星条海斗、沙央くらまの実力派路線崩れとでも言うのでしょうか、そんな中でも『パック』『マノン』などで役をゲットしていきました。
    私の後悔はキングダムを観に行かなかったことです。もし、単独主演ならいっていたと思うのです。
    遅れ馳せに、パーソナルカレンダーや、ブックを購入して劇団に美弥るりかファンだと伝えなければと思ったのです。
    ニコイチ時代をもっと早く清算できたならチャンスはあったと思われます。
    なにしろ、劇団の漠揚げの影には、るりかのような不運を喰うスターが居ると言うことです。
    今後の活躍を見守ります。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      おっしゃる通り、当時の星組にはアゲアゲの真風さんがいましたし、だからこそ彼女の正路線感が皆無だったのは事実だと思います。
      (例えるなら愛月爆推し中の澄輝さんみたいなモンですよね。)
      ニコイチ時代にどうにかなればどうにかなったんでしょうけど…うーん、やっぱり難しいかなぁ。

      • るるちゃん より:

        月組でニコイチ時代が始まった頃、二人共、歌があまりにも下手なのには閉口しました。
        でも、その後半、男役だからなのでしょうね、低音にこだわり続けた凪七瑠海るさんと違って、美弥さんは急に歌が上達したように思います。
        結果、凪七瑠海さんは専科へ異動になりました。ビジュアル的には美しい人なのに、もったいないと思いました。歌だって、エリザベートまで演じた方なのですから、低音に拘らず、春野寿美礼さんのように、美しい高音を武器にすれば、良かったのではと悔やまれます。
        宝塚時代の後半、美弥るりかさんは熟成された魅力というのでしょうか、とても素敵でしたね。
        月城かなとさんと共演したバウ公演などは、役柄と合っていて、本当に魅力的でした。

        • 蒼汰 より:

          コメントありがとうございます‼
          凪七さんの低温に拘っているという表現が、ものすごく腑に落ちました。笑
          確かにそうかも…男役に括ったからこそ、思うようにいかないこともあったのかもしれませんね…難しい。
          美弥さんも高学年だからこそ魅せられた技術というものがあるように思いますし、なかなか思うようにいかないものですよね…。