【速報】上田久美子、退団へ。

 

やっと根拠となりそうなソースが出た!!

 

 

ってことで兼ねてよりSNS等では噂されていましたが、

演出家の上田久美子氏が宝塚を退団したとのこと。

 

ショック!!上田久美子、退団へ。

 

まず言わせて下さい。

 

シ ョ ッ ク 過 ぎ る 。

 

マジかよウエクミィィィィィィィという感じです。

私は本当に彼女の作品が好きだったし、

次はどんな作品が生まれるのか、

次はどのスターの新たな魅力を見せてくれるのか、本当に楽しみだったのです。

 

彼女の作品の何が良かったのか、簡単には書き表せません。

今まで何度も「上田久美子論」なる記事を書こうとしては纏まらず諦め、

あるいは「上田久美子作品全作レビュー」を書こうとしては、

これも1つの作品ごとの文章が長くなり過ぎては諦めてきました。

 

退団が分かった今、それを簡潔に書き表すとすれば、

紡がれる言葉のセンス、愛に殉じることの美しさと愚かさ、

あるいは奥行きを感じる舞台演出の素晴らしさ、どれも凄いのですが、

一番は、宝塚らしい男の女の愛憎劇を面白く書けたこと、だと思います。

 

彼女は別に目新しい演出家でも、意識高い系でもない、

古き良き宝塚の価値観を、現代風に上手くアレンジし舞台化したこと、

これが宝塚ファンにウケたのだと、私は考えています。

 

宝塚は裾やが広い分、二次原作や海外ミュージカル、

あるいは男性向け娯楽小説など、様々なジャンルを取り入れ拡大してきました。

(何せ宝塚の代表作といえば『ベルサイユのばら』に『エリザベート』ですものね。)

 

だからこそと言うべきか、実は意外と「宝塚らしい作品」って、

というよりも宝塚らしい作品を書ける座付き演出家が居ないのも事実。

 

そんなファンが望む、宝塚らしい作品を娯楽として提供しつつ、

スターシステムにも馴染ませながら生み落とせること。

これが宝塚ファンに支持された、大いなる要因であると私は考えています。

 

そしてそのクオリティの高さは、

好きな作品としてタカラジェンヌが毎回彼女の作品を挙げることにも、

あるいは劇団がスターの退団公演を彼女に託し続けてきたことからも明らかです。

 

あるファンの虚しい叫び

 

ちなみに、皆さんはウエクミ作品で一番好きなものはどれですか?

私は時期によって変わるのですが、笑

個人的ベストは『金色の砂漠』です。

 

ウエクミ作品の良さって、男女の愛憎劇なのにどこかドライというか、

見ていてネチョネチョしつこ過ぎない点だと思っているのですが、

それが後半になるにつれ「退団」というエッセンスが加味され、

少し重いな、と見ていて感じた部分が少なからずありまして。

 

その意味で、一番バランスが良かったのが『金色の砂漠』かなぁと。

今も月に数回は見返す、大好きな作品です。

 

ここからはファンの嘆きということで聞き流してください。

私は朝美絢×夢白あやの『金色の砂漠』が見たかったよっ…!!

 

もうめちゃくちゃ合うと思いませんか???!!!

愛と怒りで揺らめく2人の美貌、砂漠に朽ち果てる姿を見たくないですか?

えぇ、私は見たかったです!!!!!!!!(クソデカ感情)

 

これだとトップ様を差し置いてとお叱りを受けそうなので、

私が考えたサイキョーの雪組公演(笑)としての『金色の砂漠』を披露させて下さい。

(出番は番手に即して少し弄る前提で、ですが。)

 

役名 空想雪組 花組
ギィ 彩風咲奈 明日海 りお
タルハーミネ 朝月希和 花乃 まりあ
求婚者 テオドロス 朝美絢 柚香 光
王 ジャハンギール 和希そら 鳳月 杏
ジャー 縣千 芹香 斗亜
奴隷 プリー 諏訪さき 瀬戸 かずや
王妃 アムダリヤ 野々花ひまり 仙名 彩世
第二王女 ビルマーヤ 夢白あや 桜咲 彩花
第三王女 シャラデハ 音彩唯 音 くり寿
侍従 イリアス 咲城けい 綺城 ひか理
賊の女 ラクメ 愛すみれ 花野 じゅりあ
賊の男 ザール 華世京 水美 舞斗
奴隷 ピピ 奏乃はると 英真 なおき
教師 ナルギス 久城あす 高翔 みず希
大臣 マヌーチェフル 透真かずき 夕霧 らい
女官長 メグナ 千風カレン 芽吹 幸奈
求婚者 ソナイル 真那春人 冴月 瑠那
奴隷 ルババ 杏野このみ 鞠花 ゆめ
求婚者 ゴラーズ 桜路薫 天真 みちる
ジャハンギール[回想] 眞ノ宮るい 飛龍 つかさ
アムダリヤ[回想] 華純沙那 華 優希

 

なお、娘役はタルハーミネ→夢白あやだとしたら、

ビルマーヤ→野々花、アムダリヤ→専科の紫門やら凛城やらにご登板頂いた方が、

個人的にはピッタリだと思うんですけどね…。(小声)

 

以上、雪組ファンのしょーもない空想でした。笑

いつかネタとして記事に書こうか迷っていた内容なのですが、

こんなかたちで供養出来て良かったです。←

 

美しき上田久美子「の」物語

 

ところで、上田久美子自身の宝塚人生も、

まるで読み物のように美しいと振り返るに思います。

 

『月雲の皇子』で鮮烈デビューにしてホームラン(&珠城りょうの運命を変えた一作に)

そのまま『翼ある人々』で2度目のホームラン、

そしてたった3作品目で大劇場デビュー、

これが『星逢一夜』で第23回読売演劇大賞・優秀演出家賞を受賞。

 

ここから『金色の砂漠』『神々の土地』『fff』『桜嵐記』と退団公演職人となり、

一方で『BADDY』『FLYING SAPA』と自信の愛好であるSF系に手を出し、

『霧深きエルベのほとり』ではお仕事案件を十二分に果たしと、

トータル10作、彼女の作品のように隙の無い、見事な流れのように思います。

 

また、『月雲の皇子』の春にはじまり、

『翼ある人々』が秋、『星逢一夜』が夏、『神々の土地』で冬と季節が一巡り。

宇宙空間を漂いながらも、再び『桜嵐記』で春に戻って退団、というのも美しい。

 

この決断は、もちろん彼女が選んだこと。

今後はフリーの演出家として活躍する意向とのことなので、

今は全力で嘆きつつも、彼女の選択を応援したいと思います。

 

そしていつか、上田久美子全作レビュー、書こうと思いますので、

興味のある方は気長に待って頂けると幸いです…。

上田久美子の未来に幸あれ!!

 

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コメント

  1. みき より:

    荻田先生と同じように、10年そこそこで退団・・・
    こうした才能あり、ファンからも支持が高い座付き演出家が長くとどまりにくい風土があるのでしょうかね・・・
    奇しくも理事長が変わってから一年・・・
    海外ミュージカル偏重ばかりの近年の宝塚で、上田先生はこれからの宝塚の希望であっただけに、残念でたまらないと同時に、これからの宝塚が心配です。

  2. AKKO より:

    某ブログでウエクミ退団?という書き込みがあって、信じたくなかったんですが・・やはり3月で退団していたんですね。
    ラインアップにウエクミ演出がないな~去年2作(それもトップ退団公演)こなしたから、今年は充電?なんて思っていたのですが。。
    やはり宝塚ではやりたいことが出来なかったのでしょうか。
    ウエクミ作品は、本当に非の打ちどころがなくて、深くて(深すぎて難解なこともありましたが)もう宝塚で彼女の作品が見られないのは、本当に残念です。荻田氏のように演劇界での活躍を期待したいですね。
    ちなみに大好きなウエクミ作品は「神々の土地」です。最後の作品となってしまった「桜嵐記」も好きでした。

  3. ともじの嫁 より:

    こんばんは!
    ビックリなニュースにガックリと肩を落としました。
    宝塚歌劇初観劇の私の心を一発で鷲づかみして、沼に引きずり落として下さった上田久美子先生が退団してしまった。
    金色の砂漠を観て6年。中年オバサンの人生に突然、金色の砂が舞い上がって、今も輝き続けております。
    感謝しかありません。
    ファンとしては、明日海りお以外のギィは考えられないですが、空想雪組の公演も、なるほど面白そう。蒼汰さんイチ押し、褐色の朝美ギィと夢白タルハーミネはもっとピッタリ←小声で同感。
    今後、上田先生の活躍がどのようになるかは分かりませんが、ファンとしては、是非明日海りおとタッグを組んだ作品を作って欲しい。魂を揺さぶられる作品をまた観たいです。
    では!

  4. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    上田久美子先生は、宝塚ファンが泣いて喜ぶ「いかにも宝塚的な」作品をクオリティ高く仕上げられる凄腕”職人”で、劇団からもファンからもそっち系を求められていて。

    でも「BADDY」「FLYING SAPA」には、強烈な「必死で変人のフリをしている、常識人の秀才」を感じて。

    東宝ミュージカルの演出に進出するなら、小池先生や原田先生のように、宝塚に在団しながらでも可能でしたのに、フリーの演出家になるということは、小規模で前衛的な舞台作品を志向しているのか。

    あるいは映像畑の脚本に挑戦するのか。

    まずは、海外に留学して、新しい環境で学んで自分とじっくり対話されるのでは、と思います。

  5. おさかな より:

    蒼汰さん

    ポスト・ウエクミが育ってきてると思ったら、、、。「歌劇」での珠城さんへ贈る言葉を今読むと、ウエクミ先生も「桜嵐記」が最後と思って挑まれていたのかも。金色や神々も大好きなのですが、宝塚作品としての完成度の高さは「桜嵐記」が1番だったかなと思ってます。
    珠城さんは勿論、星逢新公の月城さん、金色で存在感を発揮した鳳月さんと共に集大成作品を作り上げたのだなぁ……。

    タカニュのコーナーでもよくウエクミ作品が出てきますし、トップ就任時のメッセージもウエクミ先生に頼まれる方が多かったですよね。私たちよりジェンヌさんの方がショック受けてそうです。

    私が一番好きなウエクミ作品は『BADDY』です。いつ見てもロケットで泣きます。あのショーを見せてくれてありがとうと伝えたいです。全力で彼女の今後も応援させて頂きたいです……やっぱりトップ娘役になった夢白あやが無双するウエクミ作品見たかった〜!!!!

  6. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、拝見しております。
    今は全力で嘆き、
    いつか全作レビューを書いてくださる…。
    その日を楽しみにしています。

    上田作品に巡り会わず、残念に思っている演者・ジェンヌさんもきっと、いらっしゃることでしょう。
    雪組での金色の砂漠、観たかっったです。アムダリアに専科・紫門さん、大賛成です!

  7. ふれんちとーすと より:

    えー!ウエクミ先生の作品は大大大好きだったのでショック‼︎
    私の推し作品は神々の土地です。
    退団したとしても外部演出(?)として作品作ってくれたり…なんてないんでしょうかね?

  8. みいなん より:

    いつもブログを楽しく拝見しています。
    あまりのショックにはじめてコメントさせていただきます。

    私は昔から雪組贔屓ということもあり、ウエクミ作品では星逢一夜が大好きです。もし、今後再演するなら絶対に雪組で!できれば朝美夢白コンビで見てみたい…!とひそかに祈っています。2番手の源太役は和希でも縣でもどちらも合いそうで悩みますが!!!

    いつか、時間がかかってもウエクミ作品全作レビューを楽しみにお待ちしております。

  9. コスモスハート より:

    蒼汰様

    噂はデマであってほしかったです。
    桜嵐記の散りゆく桜の美しさは、自分への締めくくりでもあったのか‥‥
    宝塚歌劇団では、必ず男役が主役、女性が主役の作品を作られるかもしれませんね。
    なんかね、宝塚歌劇団を退職したというより、世界へ羽ばたく為?!って思いました。
    戻れよ。聞いたことある台詞、言ってみたいものです。

  10. ころもち より:

    いろいろあったのだろうと推察いたしますが、「お仕事案件を十二分に果た」すことのできる方でしたから、在団し続けることも可能であったと思います。でも、創作意欲を燃え上がらせる生徒さんが見つからなくなったのかなあ・・・。ざあーっと見渡して、10年先まで、書きたい素材がいない、となれば、出ていくしかないですよね。

    上田久美子先生の作品の上演権利は歌劇団にあるのですよね?退団した演出家の作品は再演しないものなのでしょうか。だとすれば、別の生徒さんが演じることはなくなりますね。それがご本人の一番の希望なのかもしれません。

    〇〇にこの役をやらせたいので書いた、そして〇〇はいなくなった、〇〇以外にはこの役をやらせたくない、他に〇〇のようなジェンヌはいない、ということかな、と私は理解しました。

    私も「金色の砂漠」が一番心をゆすぶられます。全作品レビューお待ちしています。ゆっくりご執筆ください。

  11. ハニー より:

    いつも楽しみに拝読しています。
    京都大学の卒業生インタビュー「ザッツ京大」で
    イノベーティブな変人を目指せ!と語られている上田久美子さん
    の記事を読んで、宝塚歌劇団を退団されても彼女なりに
    いろんな道を模索して行く生き方を追求される方だろうなぁ
    と想像がつきました。

    全作品レビュー大変興味深く是非upして頂きたいです。
    お待ちしています。