トップ娘役の落下傘と就任パターンの変化を考える

前回、トップスターの落下傘就任についてまとめましたが、

 

本日はトップ娘役の落下傘就任について考えていこうと思います。

 

トップ娘役は「落下傘」とは呼ばない?

 

まず大前提として、

「落下傘」とは基本男役限定の表現の印象があり、

娘役人事においてわざわざ取り上げて語られる場面をあまり観ません。

 

その理由として考えられるのは、

以前はそんな落下傘就任がとにかく多くて、

「いつものこと」過ぎたからなのかなぁと思ったり。

 

宝塚は男役が主役であり、

一昔前の宝塚における娘役はあくまで引き立て役でしかなく、

よって人事も男役が主体で、

娘役は劇団&男役都合で振り回されてばかりだった印象があります。

 

それは果たして本当なのか、

過去の事例から確認してみましょう。

 

…と言いたいところなのですが、

あまりに例が多すぎること、その割に情報が少ないがゆえに、

にわかライトファンの私には限界がありました。笑

 

ひとまずwikiやら個人のブログやらを読み漁り、

たぶん落下傘であろう人をピックアップしてみましたので、

皆さんからの追加・修正情報をお待ちしております。←

 

落下傘就任の娘役一覧(暫定)

 

【花組】

千ほさち/ふづき美世(出戻り)

【月組】

檀れい(出戻り)/映美くらら/彩乃かなみ/蒼乃夕妃

【雪組】

紫とも(出戻り)/舞風りら

【星組】

星奈優里(出戻り)/渚あき/檀れい(専科経由)/遠野あすか(専科経由)

【宙組】

陽月華/野々すみ花/実咲凜音

 

※落下傘の定義は「組替え直後にそのままトップスターに就任する異動のこと」であり、専科経由や出戻り人事も含みます。

※平成宝塚史以降の人事に限ります。

※蘭乃はなのように一瞬でも前の作品に出た場合はカウントしません。

 

娘役の就任パターンの変化に思う

 

上記の一覧を見ての個人的な感想を言えば、

「やっぱり多いな」ということ。

 

例えば月組なんて、

檀→映美→不在→彩乃→不在→蒼乃と、4代続けて落下傘就任だし、

そもそも10年以上他組からトップ娘役を取り寄せているというのも凄いですよね。

 

星組も星奈→渚→檀→(白羽)→遠野と続いているし、

宙組は言わずもがな、初代・花總を除けば3/6落下傘。

 

雪組は落下傘数は少ないものの、

落下傘紫→女帝花總→スライド月影→1作紺野→落下傘舞風→スライド白羽→短期愛原、

からの衝撃の夢華ショックという波乱続きっぷり。

 

一方花組は、コンスタントに生え抜き娘役トップを生み出し、

落下傘もふづき以降15年以上起こっていないというのが興味深いです。

花組は添い遂げ退団せず1作引き継ぎするという

謎の伝統があるのも含め、独特な就任文化がありそうですよね。

 

 

 

で、ですよ。

 

何よりもこの落下傘就任、これだけの数があるにも関わらず、

2012年の実咲凜音を最後にピタッと止まっているあたり、

やはり意図的なものを感じます。

 

実咲以降のトップ娘役就任劇で言えば、

生え抜き:愛加、妃海、綺咲、星風、仙名、美園、華

1作前異動:咲妃、花乃、真彩、舞空、朝月

2パターンしかないという。これって偶然ですかね?

 

やはり小川理事長就任後の宝塚人事においては

落下傘就任を減らしているのかなと推察されます。

 

そりゃ落下傘なんて、生徒にとっては負担が大き過ぎますものね。

特に娘役は学年が若いのに、

ある日突然他組に乗り込んでヒロインをかっさらうなんて

女の園・宝塚では恐怖でしかないでしょう。笑

 

そう考えると、わざわざ1作前に組替えさせて

組に馴染ませてからトップにさせる現在の方法は、

生徒思いな人事だなぁと素人ながら思いますね。

 

トップ娘役人事について調べてスッキリ

 

まとめると、最近の傾向を見るに小川理事長下においては

「娘役の落下傘就任は無い」と考える方が自然かなと思います。

 

とはいえ夢白と潤花がこのタイミングで動いたことで、

そのまま雪組・宙組で上がる場合は

「1作前組替え」というセオリーからは外れることになります。

 

呪文のように唱えますが、娘役人事は水物。

果てさて今後の人事の行方がどうなるか、気になるところですね。

 

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コメント

  1. みかん より:

    こんにちは。
    調べられたんですね!大変でしたでしょう、お疲れさまでした。
    2000年前後のあれやこれやが落ち着いてきたのが、文中で指摘されている2012年以降の人事に表れているのかな、と思いました。
    大鳥れいさんが、愛華さん・匠さんを見送り春野さんのお披露目をご一緒され(これも考えてみれば2000年前後のことですね)、以降、桜乃さんから現在にいたるまでそういった人事に花組はされているのかな、と記事を読んで納得させられました。

    生徒さんもファンもハラハラさせられた人事の荒波が過ぎ去ったことを願いたいです。

    • るいーじ より:

      いつも分析力に感銘を受けてます。
      純名里沙さんですが、就任前に、安寿ミラさんと森奈みはるさんの退団公演「哀しみのコルドバ」にもご出演されてましたので、落下傘ではないかと。

      • 蒼汰 より:

        ご指摘ありがとうございます‼︎
        調べたらおっしゃる通りでした、訂正させて頂きます。

  2. jasmineagain より:

    こんばんは。
    いつも楽しく拝読させて頂いております。
    訂正なのですが純名里沙さんは落下傘ではなく1作前組替えですね。
    安寿ミラ森奈みはるトップコンビのさよなら公演からの花組加入です。
    それにしても真矢みきと純名里沙では持ち味もビジュアルも180度まさに正反対で、当時劇団がどうしても早くトップ娘役にしたかった純名さんを押し付けられたみきちゃんは相手役に恵まれず可哀想感半端無かったと記憶しています。

    • 蒼汰 より:

      ご指摘ありがとうございます‼︎訂正させて頂きます。
      後世の人間からすると、真矢みきにNHKに出た鳴り物入りの娘役だなんてきっとゴージャスな組み合わせなんだろうなと思っていたのですが、
      当時を振り返るブログ等を拝見すると「合わなかった」という意見が散見されて興味深かったです。

  3. AKIRA より:

    落下傘人事娘役編ですね。
     蒼汰さんご指摘のとおり、娘役はトップ男役の引き立て役であり、基本的にトップ男役に似つかわしい娘役が抜擢されているのだと思います。昔の事はタイムリーに見ていないのでよくわかりませんが、ここ数年のトップ娘役人事を見ているとそうなのかなあ~と納得しています。星組の一連の人事(舞空さんを除いて)なんかは特に顕著だと思います。やはり相性があるのでしょうね・・・トップ男役と。潤ちゃんや朝月さんのケースはまさにそうでしょう?
     それと、組替えしていきなりヒロインは厳しいのではないでしょうか?虎視眈々とトップを狙っていた者がいると、やはり女の園ですから外面ではわからない何かがあるのではと想像します。朝月さんはその点良かったですよね。雪に居たのですから、それなりに気心も知れていると思いますし。潤ちゃんも、宙組には同期も多いみたいだし、素敵な笑顔で溶け込んでくれることを期待します。また、月の人事は年末までには発表されると思いますが、果たしてセオリーどおりなのかどうなのか?ワクワクしますね。

  4. yuri より:

    こんにちは。
    トップ落下傘はいざ起こるとどうしてもファン心の感情論がヒートアップする為、こうして冷静に分析されている方はなかなかいらっしゃらないと思うので、蒼汰さんの客観的な分析はとても参考になり面白いです。

    娘役の落下傘が無くなった件、確かにそうですね。
    私が感じたのは、波乱を起こさない為というのは勿論の事、近年の海外ミュージカル公演の多さも影響しているのかなぁと。
    海外ミュージカルは交渉に年単位でかかる、と聞いています。ですのでトップスターがいつ辞めるのか、次に誰を決定するのか、といったことを以前より早く決めるようになったのではないでしょうか。お披露目公演なら尚更です。(北翔さんのガイズなんかは随分早目に決まっていたと思いますし、紅さんの上に北翔さんを落とすことはその頃に決まっていた筈です。)

    娘役トップとトップスターの関係は、花と花瓶の様なもの。素晴らしい花をより美しく魅せる花瓶、生け方によって花の見え方は随分変わります。どんなに素晴らしい花瓶でも花と合わせてこそ。そこが娘役さんがどんなに有能でもトップになれるとは限らない所でしょう。
    『トップを決める→トップに合わせた娘役トップを決める』ということがセットになっている以上、トップ娘はまずトップスターが決まらない限り決めることが出来ません。以前はトップの決定がもっと遅かった為、候補者の一作前組がえは難しかったのかなと。
    あくまで私個人の推測ですが。

    今回のひらめちゃんの件は本当にイレギュラー。花に組がえした意図が全く理解できませんので、恐らく他の有力候補者が何らかの理由により駄目になった為、急に選ばれたのだと思います。(この時期ですし蒼汰さんの仰るように、コロナ禍が影響した、と考えるのが自然ですよね。)
    そう考えると、舞台人というのはつくづく、『運も実力のうち』ということですね。

    長々と失礼致しました。
    今後も蒼汰さんの色々な分析、楽しみにお待ちしております。

    P.S.
    元トップさん(平成初期の方です)が相手役さんを劇団から提示された中から自分で選んだ、と退団後のテレビで仰っていました。相手の写真を自分の写真の隣に並べた所、不思議と自分がより素敵に見えたそうです。
    よく『あんな人を押し付けられて可哀想!』といったファンの方の意見を目にしますが、今でもトップさんには相手を選ぶ権利(相手にする前に了承している)があるのでは、と思っています。

  5. YS より:

    原則としてトップスターさんに相手役選択権はないのではないでしょうか。
    劇団側が「どうぞ好きなだけトップをおやり下さい」的な対応を取るトップオブトップ扱いの2人目以降の相手役ならいざ知らず、それ以外は拒否権すらないと思います。
    自分に向けられる視線の痛さに耐えるので精一杯かも知れない若いトップさんが、何も出来ないゴリ押し娘役の教育まで押し付けられるのは、やはり酷な事ではないでしょうか。

    • 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      そのあたりの裁量は想像でしかないので分かりませんが、
      勝手なイメージだと「指名する」というよりも、この人が相手役になるよとポーズとして「伺いをたてられる」ようなイメージです。
      結局はケースバイケースなんでしょうけれど。

  6. あず より:

    こんにちは。人事考察、やっぱり楽しいですね。私も100周年以降のライトオタクなのであまりびっくり人事には出くわしておらず、このままキキちゃんと潤花ちゃんが宙組で上がると思っていましたが、この記事を読んで愛ちゃんが潤花ちゃんと組むのもアリなのかも……と思い始めました。陰と陽って感じで面白そうです。
    ゆうひさん、あさこさんは相手役を自分で選ばれたっぽい事を仰ってましたよね。もちろん、他のトップさんとの兼ね合いもあるのでみんながみんなお相手を選べるとは思いませんが、選べる状況ならば希望があるかくらいは聞かれる人もいて、人事に考慮されたりされなかったりするのかなあとふわっと思ってます。
    最初はなぜ?と思うコンビでも長く見ていると、その相性の良さに納得することが多いので面白いですね。

  7. 90年代ファン より:

    確かに近年は自組で育てる、組替えは一作前まで、という方針に見えますね。
    雪組の紫ともさんは、形としては落下傘かもしれませんが、雪組→月組→雪組なので、当時はおかえりなさいムードだったと思います。特に一路さんとは新公で主演コンビとして組んでいた幼馴染みコンビでもありました。古い話ですが。

    • サイトゥー より:

      こんにちは、いつも楽しく拝見してます。
      「宝塚グラフティ」「宝塚グラフティ2」という、1980年代発行の写真集に、当時の朝日新聞記者の宇佐見正さんという方が劇団幹部に取材した内容として、「娘役トップは1作残って次期トップを支えるのが理想」という記載があったと思います。劇団側は残留を要請するけれど、結果的には同時に退団されてしまう事が多いということのようです。

      個人的に、娘役の不思議人事は新公ヒロを見るようにしていて、仙名彩世の就任は恐らく(明日海りおが望んだとかではなく)、華優希と舞空瞳を育成する為、真彩希帆の星組への組み替えは妃海風から育成を受ける為、と見ていて、潤花も新公で育成(アナスタシア?)を受ける為の宙組組み替えと見てます。(ひかりふる路の新公では合格点が出ず、ファントムはスルーしているあたりがネックになったのではないかと)

      彩風咲奈は、多分、長期を予定しているのではないかと思っているので、途中で相手役変えは必須、となると、お披露目作品では本命の相手役はステイになるんだと思います。

  8. ねこまさ より:

    星蘭が降ってくることはなくなりましたね

    不思議人事でした