有沙瞳のリベンジ・次期歌うまトップ娘役選手権

何回か記事でまとめている娘役歌唱力論についてですが、

反響を鑑みるに、やはり皆さん求めているのですね…歌える娘役を。笑

 

ご存じの通り、トップ娘役の座は間もなく雪組月組が、

そしておいおい宙組が空くわけで、

潤花、夢白あやがそのうちの2つに座るとしても、あと1枠空いています。

 

ではそこに座れる「歌うま娘役」は果たして誰なのでしょう?

本日は、その第一候補である有沙瞳についてまとめていきます。

 

有沙瞳の経歴とスター性について

 

まずは簡単なプロフィールから。

 

有沙瞳(98期生:雪組→星組)

新公ヒロ(2回):『一夢庵風流記 前田慶次』『THE SCARLET PIMPERNEL』

バウヒロ(2回):『銀二貫-梅が枝の花かんざし-』『龍の宮物語』

東上ヒロ(2回):『阿弖流為-ATERUI-』『ドクトル・ジバゴ』

エトワール(1回):『るろうに剣心』

スポンサー:池田泉州銀行・イメージガール

 

改めて振り返ると、娘役として申し分のない経験値ですね。

歌うま娘役の登竜門、エトワールは当時研5で経験。

 

彼女の歌唱力について言えば、

前回の記事でまとめた通り、情感型だと思います。

 

譜面通り綺麗に歌うという以上に、

役としての感情が歌に乗るタイプであり、

宝塚「歌劇団」にとって素晴らしいスター性だと言えるでしょう。

 

それは特に『ドクトル・ジバゴ』だの『龍の宮物語』だの

鬱屈とした世界観でよく表現されていると思うのですが

裏を返せば正統派ヒロインが似合わないという致命的な弱点でもあります。

 

彼女を一躍有名にした『伯爵令嬢』はじめ、

悪だとか闇だとか、そういう役がハマるタイプなんですよね。

 

この娘役としての幅の狭さがどう影響するかは分かりませんが、

おっかさん系の仙名彩世がなんとかしたんですから、

まぁなんとかなる、かな。笑

 

有沙瞳はリベンジを果たすか?

 

雪組時代の彼女は、

間違いなく望海風斗の相手役第一候補でした。

 

バウヒロ直後にエトワールだなんて最終試験のようなものですが、

結果は残念ながら、同期の真彩希帆に敗れるかたちで星組へ組替え。

 

その後は綺咲の下で星組の娘2ポジションとして活躍し、

狙うは礼真琴の相手役か?と思いきや、

4期下の首席様・舞空瞳が堂々のお輿入れ。

 

もはやトップの座はこれまでかと思っていた中での、

ついに巡ってきているラストチャンスが、今まさに、という感じ。

 

彼女の人事的な強みは、雪組なら出戻りトップ人事となり、

彩風咲奈の相手役としてすんなり受け入れられるだろうことと、

月組なら月城かなととは雪組時代に新公&バウの相手役を務めた仲ですから、

いわゆる「初恋人事」として受け入れられるだろうことです。

 

唯一宙組とは縁がありませんが、

その席に潤花が動いたことを思えば、

雪組の席は彼女のために空いたと考えるのも不思議じゃありません。

まさに今、彼女に向かって「風が吹いている」と言えるでしょう。

 

高い経験値が武器になる?

 

そして個人的に、彼女の一番の武器は、

ヒロイン経験値が豊かなことかもしれません。

 

現在の新型コロナによる人事の影響は、

直近だと娘役に、長い目で見ると男役に影響があると勝手に思います。

 

なぜ娘役が「直近」で影響を受けるかといえば、

コロナの影響で外箱公演が相次いで中止になっている今、

トップ就任直前の外箱で1回ヒロインさせときゃいい的な、

いつもの水物突貫人事が出来なくなる可能性が高いからです。

 

本当は別の機会でヒロイン経験を積ませてから就任させたかったのに、

その公演が開催される目途すらたたなくなってしまった。

 

とはいえ宝塚の時計は止まらないし、

本公演だけでも進めていかなきゃならない。じゃあどうるすか?

能力の高い、ヒロイン経験値の高い人に

トップ娘役を務めてもらうしかないですよね。

 

それは例えば花乃まりあのクラッシュにより

生え抜き実力者であった仙名彩世に白羽の矢が立ったのと同様に、

イレギュラーな出来事があった際の補欠として優先されるのは

「実力者」「経験値」「組の縁」だと思います。

 

そう考えると、有沙瞳はまさにジャストフィット。

歌うまトップ娘役候補の大本命だと言えるでしょう。

 

地場産業としての宝塚に思う

 

今年の頭にはじめて宝塚大劇場に遠征した際に驚いたのは、

いたるところに池田泉州銀行の広告があり、

そこで有沙瞳がほほ笑んでいたことです。

 

東京にいると全く実感がありませんが、

地場産業としての宝塚を深く実感するとともに、

本拠地組が有沙瞳を応援したくなる気持ちがよく分かりました。笑

 

あれだけ見かければ親戚の娘のような感覚になり

「彼女を是非トップに」と言いたくなりますよね。

 

少し前はトップ娘役の登竜門と言われた池銀ガールですが、

前任の伶美うららは夢を果たせず終わりを告げたわけで、

果たして彼女はそのリベンジを果たすことが出来るのか。

 

個人的には、彩風咲奈&有沙瞳のコンビ、有りだと思います。

スター性が陽と陰で相性抜群だし身長差が萌えを生む、雪組出身コンビ。

筋書としては綺麗ですが…果たして?

 

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コメント

  1. Koara より:

    有沙さんは芝居はいいですけどショーがきついと思います。ダンサーの彩風さんの横に踊れない有沙さんとなると構成が難しいですし、、、。現にショーの場面でほとんど踊ってませんし。湖月わたる、檀れい時代のショーで湖月、陽月ペアが毎回使われていたように、ダンサーの星南、それなりに踊れる彩を使えばなんとかなりますが、陽月華と違って若手でもトップ路線でもないですからね、、

  2. 田原 亜純 より:

    こんばんは。
    いつも更新を楽しみに待っている者です。
    もう本当に、雪次期娘1は有沙瞳さんでお願いしたいです。
    そもそも、イメージガール2代続けてトップなるなる詐欺なんて、池銀が黙ってるんでしょうか❓

    咲ちゃんも頑張ってはいますが、望海さんとは比べようがなく、潤花さんがそのまま就任されようものなら、残念ながら次期雪は捨て組となるところでしたが、目下期待を持って注目しております。
    歌えない娘1は、現花組のお一人で十分。仙名さんのような、中堅の実力ある娘役を起用し、組の実力格差をなくさなければ、今回のコロナ渦をきっかけに我に帰ったライトファンは足が遠のくと思います。
    蒼汰様は、どんな人でも思わず納得する、説得力のあるブログをお書きになられますし、劇団もチェックしていると思われますので、今後も時々そういう記事を発信していただけるとありがたいです。
    よろしくお願い申し上げます。

  3. ぽんさん より:

    いつも楽しみにしてます。
    さて、有沙瞳のトップ娘役説、私は大賛成!です。ただ、私この前RayのBDを観ていて彼女が相当踊れない事に気づいてしまったんです。。。愛月ひかるの霊歌の場面や、霊鳥の愛月ひかるとのペアダンス、、、身体が硬いのかなぁ?あれれれ?と驚きを隠せませんでした。。。彩風咲奈はダンスが得意だが歌が不安…月城かなとは歌、芝居は合格点ですがダンスは苦手。。。となると、、、やはり雪組かなぁ?あの咲妃みゆもダンスはかなりお粗末でしたからね。
    そしてもし有沙瞳が本当に組み替えでトップになるなら雪か月から星組に可愛い子を輸入希望しますw

  4. ねこまさ より:

    コロナが人事に大きく影を落としているように思えます。

    花より男子の再開が決まりましたが、公演数はほぼ現状維持でも長日程です。
    つまり、空白の3か月を詰める気はありません。

    退団予定のトップさんも、大きく遅れることになります。

    外箱の時期は宝塚の一存でコントロールできません。
    本公演がずれると、外箱を予定していた組と演目は困難に陥ります。

    退団が決まっている4人の後任は既に内定を言われているので、今さら撤回はしないでしょう。
    なので有沙が就任にしても、そうでないにしても影響はありません。

    未来のトップスターへの影響は、就任の高学年化と公演数減で、カバーかなと思います。

    逆に影響大なのはトップ娘役で、経験を積みづらいですから、その時点の中堅実力者が選ばれやすいような気がします。

    いかがでしょうか?

  5. AKIRA より:

    有沙瞳さん素敵ですね!
     でも、スポンサーの有無や本人がトップを目指しているのかも含めて、同期の真彩さんの後釜は微妙では無いかと。。。トップ娘役が若返っている中で、宝塚全体、さらには星組の中堅どころのとしての彼女の立ち位置がどうなのか?興味深々です。
     また、私一押しの彩みちるちゃんについても同様なのかなと思いますが、ザ・タカラヅカⅧ雪組特集(蒼汰さんに影響受けて買いました)のインタビューの中で、「現在の状況に満足せずに上を目指したい!」と語っている彼女に大逆転勝利を狙って欲しいです。99期はギリセーフだと信じて。

  6. スピカ より:

    有沙瞳さん、まさに今、彼女に風が吹いていると感じています。
    もともと芝居巧者だと思っていますが、龍の宮物語で、改めて、繊細で豊かな感情の発露、場を動かす存在感、感情の乗った歌が作品世界を深める様…など、舞台人としてここまで到達していたのかと圧倒される思いでした。
    そして、物語を動かす役割を果たしつつ、主役の瀬央さんを輝かせ、芝居の相乗効果で高めあっていく在り方に、娘役として積み上げてきた力を感じて、今の彼女なら…と期待が高まりました。
    蒼太さんが咲妃みゆさんについて書かれていた、芝居力で相手役を輝かせることのできる、そんな力が有沙さんにも備わってきていると…
    彩風さんの相手役として考えた時、咲さんの包容力と、相手を受ける芝居で輝く持ち味に、有沙さんの動の芝居がぴったりハマり、よきコンビネーションが生まれるように感じます。
    ダンスは得意ではないかもですが、Rayの霊歌の場面では、軽やかな動きで小回りが効き、色香溢れて魅力的で、こういう見せ方が出来るなら行けるのでは?と。
    最近は透明感を増してきてるようにも感じますし、潤花さん異動を考えた時、諸々のピースがぴったりハマるように感じる有沙さんの雪組帰り咲き、多いにアリなのではと…
    どんな発表になるのか楽しみです。

  7. より:

    雪組娘役人事予想と言うか、有沙が娘1となれるのか、こちらも興味深いですね。
    蒼汰さんの見解に頷かされることしきりでした。

    ただ、他の方のコメントにもありましたが雪月次期娘1はコロナが生じる以前に決定され、本人にも通達がされていたと思います。
    突貫人事の次期娘1にする筈の生徒が仮に存在していたとして、その場合は公演が出来なくとも撤回はないのかなと私も思いました。

    有沙についてですが、トップ就任の可能性はゼロではなく有り得ると思います。
    とは言え、私の一番の理由は池銀ガールだから、ですが。
    勿論彼女の持ち味や実力は認めるところですし蒼汰さんの見解に概ね同意ではあるのですが、どうしてもタイムリミット感が否めません。
    なので、池銀ガールを二代続けて就任無しに出来ないと就任させるのか、今後は池銀ガールは娘1への切符とイコールでは無いときっぱりと明確に意思表示するのか、ひょっとするとそこが劇団の狙いなのかなと勝手に思っています。

    なので、私としてはどちらかと言うとトップ就任は難しいのではないかという見解に近くなってしまうのですが、いかんせん私の予想は全く信憑性がなく、その昔は壮や北翔についてトップ就任は難しいだろうと予想していたりもしました。
    そういう意味では逆に有沙のトップ就任はかなり可能性が高いですね。
    寧ろそれを願います。

  8. 金の鳩 より:

    蒼汰さん、こんにちは!
    歌うまネタに食いつく読者です笑

    昨日ようやく、録画していた「龍の宮物語」を通して見ました。
    せおみほが思った以上に美しくて、2人の評価が上がったのも頷けました。
    (もちろん美しいだけが理由ではないでしょうが)

    瀬央さんの歌が上達していることに驚きましたし、有沙瞳ちゃんも宝塚としては十分すぎる歌唱力ですね。
    ただ、しっとりと歌い上げる曲ばかりだったので、これだけで評価はできませんが…。

    池田泉州銀行のホームページで、有沙瞳ちゃんへの質問を募集していたのですね。
    それを知って、やはりトップ就任が近いのかしら…?と思ってしまいました。
    (過去にもあったならすみません)

  9. すもも より:

    有沙さん、技術面がどうこう思う前に、何故か私は鼻が気になってダメです。
    ごめんなさい。

  10. 月槻 より:

    すみません、舞空さんは102期で、有沙さんは98期なので、4期違いだと思われますけど…。数え方が間違っていたならごめんなさい

  11. ジャスミン より:

    今更なのですが、有沙さんの方にもどうしても触れておきたく、読んで下さるかわからないのですが、あえてこの記事にコメントさせて頂きます。

    結論として、有沙さんはトップ就任なく退団となりましたね。
    正直、縁とタイミングが欠けた、としか言いたくないのですが…
    ただ、もし彼女が歌が少々苦手であろうと今のようにお芝居が上手いダンサーだったら、話が違っていたのかも、と最近よく思います。
    やはり彩風さんの相手役としてはダンサーを充てたかっただろうし、月城さんの場合もしかり。

    でも、歌わない有沙瞳なんて想像できませんし、ifの世界ですね。
    ちなみにせおみほ推しの私ですが、鳳月さんと有沙さんのコンビもちょっと見てみたかったです。
    (鳳月さんファンの方は異論あるでしょうが、鳳月さんの包容力をもってすれば!!と)
    れいこうみともまた違ったアダルトな、でもコミカルなお芝居もいけるコンビだったかも、と。

    いつかまた有沙瞳のような娘役に出会いたいと思う日々です。