「報われて欲しい」論と娘役人事を読む

城妃美伶・海乃美月・有沙瞳の3名は、

現状トップ娘役と目されながらもあと一歩届かなかった娘役たち、

通称「報われて欲しい」御三家なわけですが、

その中で、花組・城妃美伶の退団が昨日発表されましたね。

 

城妃が「報われて欲しい」がゆえに、

そのやり場のない怒りが新トップである華優希に向けられるとすれば、

個人的にそれはお門違いでは?と思っています。

 

花組次期トップが芹香(93期)もしくは柚香(95期)だったとすれば

97期である城妃が相手役になることは学年差的にほぼあり得ません。

(参照:過去記事)トップ娘役就任の適齢期

 

なので、彼女がトップに立つタイミングで言えば、

明日海りおが3人目の嫁を娶る時しかなかったはず。

 

つまり「城妃が報われないなんて可哀想」という言葉は

「仙名彩世はトップに立つべきではなかった」もしくは

「仙名彩世が早く辞めれば良かった」とほぼ同義であり、

正直、あまり意味のあることとは思えないのです。

 

そもそも、上記の判官贔屓娘役御三家がトップに立てなかったのは

別の要因があると思っています。

というわけで本日は、そんな娘役人事についてまとめたいと思います。

 

89期~99期のトップ娘役人事あれこれ

 

トップ娘役という座は、常時5枠しかありません。

娘役人事がトップ情勢に絡んでくるとはいえ、

普通に考えれば組の中では数年に1度しか交代の時期が訪れないわけですよね。

 

それを踏まえて、

89期~99期のトップ娘役の人数を数えて見てみましょう。

 

89期:1名/夢咲ねね(星)

90期:2名/愛原実花(雪)蒼乃夕妃(月)

91期:2名/野々すみ花(宙)愛加あゆ(雪)

92期:1名/蘭乃はな(花)

93期:1名/舞羽美海(雪)

94期:1名/仙名彩世(花)

95期:3名/愛希れいか(月)実咲凜音(宙)妃海風(星)

96期:3名/花乃まりあ(花)咲妃みゆ(雪)綺咲愛里(星)

97期:現状0名/※城妃美伶・海乃美月が在籍

98期:現状1名/真彩希帆(雪)※有沙瞳が在籍

99期:現状1名/美園さくら(月)

 

ということで振り返って見てみれば、

95期&96期だけで6名も輩出しており、明らかに突出していますよね。

 

数少ないパイをある一定の期が独占したとすれば、

その下の期が煽りを喰らうのは当然のことでしょう。

報われ御三家がトップに立てなかった要因のひとつはここにあると思います。

 

とはいえ、これは半分正解、半分不正解でしかないと思います。

それはなぜか。

一つずつ考えていきたいと思います。

 

95期・96期の娘役人事を読む

 

まずは95期・宙組の実咲凛音。

当時のトップ娘役たちは揃って歌下手が揃っており、

久しぶりのヒロインらしいヒロインの登場に

宝塚ファンは非常に沸き立っていました。

 

なので彼女がトップに立ち、

さらに長期を張ったのは、妥当かつ納得のいくものだと思います。

 

続いて95期・月組の愛希れいか。

男役からの転向後すぐにトップ就任という異色の経歴ですが、

これは当時の月組に適任がいなかったからこその苦肉の策だったようですね。

 

しかしながら、ここから実力・人気ともに

月組を支えるスーパー娘役となったわけですから、

長期も妥当…だと思います。

 

とはいえ早めに勇退していれば海乃にお鉢が回った可能性は非常に高いですが、

珠城があのタイミングで就任することを考えれば、

愛希が続投というのは妥当な人事だと言えるでしょう。

 

95期最後、星組の妃海風。

正直言えば、彼女は限りなく棚ボタに近いですよね。

実力があるとはいえ彼女のカラーは仙名と同じく別格寄りです。

 

当時の情勢で言えば綺咲の猛追があり、トップの芽は危うかったですが、

北翔海莉の落下傘という非常事態を受け入れるために登板。

結局は実力派ナイスコンビとなったわけですから、結果オーライでしょう。

 

とはいえ、もし彼女がトップに立たなかったら、綺咲が先にトップに就任し、

もしかしたら星組出身の城妃にトップの芽が出たかもしれません。

けど…紅&城妃(あるいは組替えで海乃)って見たいですか?笑

 

紅は当初から綺咲に目をかけていたようですので、

ここの娘役人事は動かないと思うのですよね。

 

 

続いて、96期・雪組の咲妃みゆ。

彼女は実力もビジュアルも申し分無く、妥当な人事だと言えるでしょう。

 

96期・星組の綺咲愛里は、

実力難ではありますが実に星組らしい娘役ですし、

上記の通り情勢的にはまっとうな人事だったと思います。

 

96期最後、花乃まりあ。

正直…彼女の登板は失敗だったんじゃないかなぁとは思うのですよね。

 

何も明日海の相手役にしなくたってと今でも思いますし、

それ以上に当時の向かい風っぷりは本当に凄まじかった思い出があります。

 

とはいえ、ここで花乃が登板しなかったからといって、

その下の97期・98期にお鉢が回ってくるのは学年的にありません。

 

 

つまりですよ、95期・96期が6名もトップに就任したのは

タイミング的に致しかたないと言えるわけですよね。

 

逆に言えば、もう少しトップに就任する学年が散らせるように

前任の辞めるタイミングを考えるべきだったというのが

正しい考えなのかもしれません。

 

ですから、根本的な問題は

4年半もの間花組でトップに立った92期・蘭乃はな

もしくは6年間星組でトップに立った89期・夢咲ねね

任期がもう少し短かったら、

 

95期・96期に回ってくる枠がタイミング的にも少なくなるわけで

ともすれば、97期・98期にその順が巡ってきたかもしれません。

 

とはいえ、それは悲しい歴史のif。

振り返ればいくらでも「こうすれば」と思えるものですが

残念ながら情勢の波というものに逆らうことは出来ないんですよね。

 

「報われる人事」って何なんでしょう?

 

ところで、私は「報われて欲しい」という言葉があまり好きではありません。

 

そもそも「報われる」ってなんなんでしょう。

トップ娘役に立つこと?

新公、バウ、東上のヒロインを務めたことは劇団に酷使されたことになるの?

そこにすらたどり着けないあまたのタカラジェンヌがいるのに?

 

少なくとも城妃は明日海が3人目の嫁を娶る時に、

海乃は珠城が2人目の嫁を娶る時に、

有沙は望海トップ就任時に、それぞれ少なくとも一回はチャンスがあったわけで。

 

ですが残念ながらトップ娘役に就任したのは、

それぞれ仙名、美園、真彩。

 

本人の資質だけではなく、

トップとの相性や運といった外的要因も有るにせよ、

真っ向から勝負して真っ向から敗れ去ったのは、紛れも無い事実。

 

ですが、そんなトップに立てるかもしれないチャンスが一度でも巡ってくるのは

あまたのタカラジェンヌを踏みつけ足場にして勝ち上がった、

選ばれしスターたちだけであるのもまた事実です。

 

これで「報われていない」というのは、

競争社会に身を置く者に対しての侮辱なのでは?と私は思います。

 

 

とはいえ、「置かれた場所で咲きなさい」という考えも、

ハッキリ言って綺麗事ですよね。

 

トップ娘役に立たなかったとしても、

2番手娘役で、別格で輝ければいいじゃないか。

 

…んなわけあるか。

ナンバーワンが良いに決まってる。

「2位じゃ駄目なんですか?」って、なれるなら1位になりたいに決まってるだろ‼

 

競争社会は、そんな矛盾に満ちたものです。

ですから、誰もが納得できる人事なんて存在しない。

 

だからこそ、トップに立てなかった者には

精一杯の餞別を劇団から送られているように思います。

 

海乃のアンカレヒロイン、有沙の数多のヒロインは言わずもがな、

城妃は超話題作『花より男子』のつくし役。

 

彼女は、会見で

「牧野つくしと出会うためにこれまでがあったのかもしれないと思っています」

と述べていますが、まさに全ての集大成のつもりで演じたのだと思います。

 

そしてそれは結果として、宝塚の名作の歴史に名を残し、

柚香が語られる時に同時に思い出される娘役の1人になったわけですね。

これが「報われる人事」と言わずして、なんと言うのでしょう?

 

少なくとも、トップ確実と目されながら

タイミングが合わず落下傘され生え抜きトップになれなかったり(花影アリス)

空位にされたあげく他組の若手男役にヒロインを奪われたり(城咲あい)するよりは

よっぽど気を使われてると思うんですけどね…。

 

つくづく、娘役人事って難しいし水物だなぁと思う蒼汰なのでした。

 

☆★☆★☆

ランキング参加始めました!!

ぜひポチっとお願いします↓↓

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

コメント

  1. ちるちる より:

    コメントさせていただきます。

    蒼汰様が今回のしろきみちゃんの退団について、どのように記事を書かれるか、楽しみにしていました。

    内容全般について、ほぼ同じ思いなのですが、1つだけ違うところがあります。

    しろきみちゃんは次期花組トップとは確かに学年的に難しかったでしょう。でもみりおの4人目にはなれたはず!うららちゃんが空位とは言え、実質ヒロインを演じたことを思えば、1作だけでも娘役トップでも実力的にも問題なかったのでは?とファンは思ってしまうわけです。まぁ、そうなると、つくしはなかった訳ですが。
    退団後はやはりトップ娘役であるかどうかは大きそうですしねー!

    根本的にはらんはなの任期が長すぎたことが影響しているように思いますが、それはそれで、べーちゃんあたりにトップ娘役が回って来ていたようにも思いますし、ifは難しいですね!

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼まさかお待ち頂いている方がいるとは…笑
      マジレスするとすれば、今の劇団の運営方針的に1作トップってやらなそうですよねー。費用対効果悪そうですし…。
      それに花組が1作引き継ぎトップが多いことを思うと、そういう意味でもトップの道は狭かったように思います。
      おっしゃる通り3代前が長すぎたのが根本的な問題だと思うのですが…笑

  2. YS より:

    コメント失礼いたします。
    月組に関しては、海乃さんは本当に悲劇の娘役だと思っています。
    今でも私は理想だった月組継承は愛希が龍さんの一公演前に退団→海乃さん娘1→美弥さんもしくは凪七さんトップ→朝美さんトップだった、と思います。でなければ何の為に海乃さんを大切に大切に育てていたのか、分かりません。サイコパス人事で得をしたのは明らかに珠城と愛希(と、将来的に暁さん)。それ以外は皆捨て駒扱い。誰が被害者か考えたら、本当に報われるべきだったのは誰か見えてきてしまい辛いです。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      実は私もこの御三家の中なら海乃が一番惜しかったなーと思っています。何せトップに立てなかった理由が愛希長期ですからね。
      ここ最近の月組は生抜きにこだわり過ぎていて若干怖いですよねー。もう少し柔軟にしたら良いのにと思うのですが、何か理由でもあるんでしょうかね。

      • YS より:

        海乃さんのビジュアル・資質を考えても、ブログ主様が考察された「学年差」を考えても、海乃さんを珠城の相手役として育てていた可能性は100%ないと思うので、それなら何故、とか本当は誰の相手役の予定だったのか、と思ってしまいます。
        最近の月組の生え抜き主義も妙ですね。十数年も生え抜きトップが出なかった時期もあったのに…

        • 蒼汰 蒼汰 より:

          個人的に思うのは、珠城さんがもし普通に研12前後で就任したとして、龍さん退団後の間の「誰か」の相手役ならピッタリだったと思います。
          逆に言えばそこに誰もいなかったからこそ彼女にお鉢が回らなかったわけですけど…。

  3. カラス より:

    最後は明日海やもめでしろきみヒロイン格、次期トップと一緒に華就任でもよかったんじゃないかと思ってしまう…

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      花組は1作目に引き継ぎトップが多いことを思うと、なかなかに難しそうですけどねー。

  4. まりん より:

    みれいちゃんは仙名さんがトップになるときに本当は劇団にトップで推薦されてたみたいですが明日海さんが断固拒否したみたいですよ。出身スクールの宝塚OG情報ですが、当時から性格が強めと有名だったみたいです。トップ男役の意見の影響もあるみたいですね。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      まぁ噂話をまともに受け取るつもりはありませんが、少なくとも明日海との組み合わせを考えたときに仙名に軍配が上がるのはそうだろうなぁという印象ですね。

  5. おとち より:

    はじめましていつも楽しく読ませて頂いています。

    一部ファンの皆様は城妃さんは華さんがトップになったからやめたと言い、それも一利あるとは思いますが、
    それもファンの勝手な妄想でしかなく、
    いくら、足を運ぼうと所詮はファンであり、他人でその人の気持ちは全ては分からないのだと個人的には思ってます笑
    また別に、明日海×城妃で横アリと青薔薇の2作でも組ませて上げてから
    柚×華で同時トップ就任の方が良かったのではないかと言う話を耳にしましたが、少し呆れました笑
    もし同時就任なったならば、城妃美伶が2作だけなんて酷すぎって声が上がり、音くり寿のほうがっ!とか、もっと大炎上でしょ、。
    と思っちゃいます。
    私的には色々あるけど決まったことはしょうがないし、今回のことで華さんを叩くのは
    違うだろって思ってたので、
    この記事を見た時すっきりしました!
    また新しい記事楽しみにしてます!

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      まさにおっしゃる通りですよね。これでいざ城妃がトップに立っていたら「若手に席を譲れよ」と批判されていたことでしょう。
      とはいえ娘役人事は炎上と常に隣り合わせですから、そういうもんなのかもしれませんけどね。笑
      これからもどうぞよろしくお願いいたします‼

  6. ハムスター好き より:

    いつも興味深く拝見させていただいております。初めてコメントさせていただきます。花組、雪組観劇の薄い宝塚ファンです。

    この度の城妃さんの件、結局は現娘役トップの華さんとの比較なんじゃないんですかね?(相手役としてスライドする次期トップが95期の柚香さんだという前提で)城妃さんのトップ娘役就任のチャンスは明日海さんの三番目の相手役決定時だけだったというのはご指摘の通りかと思うのですが、やはり宝塚ファンの皆さんの中には華さんがなれるのになぜ城妃さんがなれないのかという気持ちがくすぶってるんじゃないでしょうか。花組の現娘役トップが舞空さんだったらここまでの批判は起きないような気がするのですが、どう思われますか?(なお、舞空さんの星組トップ娘役就任は個人の資質より落下傘という点に批判が多い印象です。)そういう意味では何もできない娘役をトップにした劇団の罪は重いと思います。華さんはビジュアル枠だとは思いますが、個人的には綺咲さんほど一般受けするお顔立ちとは思いませんし、いわゆるヒロイン感という点では仙名さんはともかく城妃さんが特に劣ることはないと思います。誰もが報われる人事はあり得ないので、せめてこの人ならという納得感がある人が選ばれれば無駄な批判は減るのではというのがライトファンの感想です。
    その点、少し前の宙組で、星風さんのトップ娘役就任が決まり伶美さんが退団された時と状況は似ていると思いますが(伶美さんもヒロインは数多くこなされていましたよね)、伶美さんを惜しむ声はあったものの三拍子揃った星風さんと比べて伶美さんがトップ娘役になれなくても致し方ないという空気だったような…
    それにしても明日海さんは朝夏さんのようなやもめ退団ではダメだったのですかね?

    蛇足ですが、97、98期娘役は相手として年回りがちょうどよい90、91期からトップが出てないというのも大きい気がします。そういう意味では不運ですよね。

    これからもご考察楽しみにしています。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      実は花組トップが決まったあかつきには、「花新トップ&華VS礼&舞空」の人事について、ありったけ書いてやろうと計画中でして、
      まぁいろーんな詳細はその時に書こうと思っていますのでお楽しみに。笑(というかこのコメント欄には書ききれません)

      一つ言うとすれば、華が「舞台技術が拙い」という点だけで城妃が可哀想という結論に至るのは、あまりにも短絡的過ぎると私は思います。
      そして概してこういう「〇〇が可哀想」というのは、ライトファンあるいは全組観劇派の人たちの方が勝手に盛り上がっている印象で、
      長いファン、深いファン、当事者のファンの方たちは状況を分かってるから冷静なイメージなんですよね。
      なので同じ「ライトファンかつ全組観劇派」の私としては、まぁ落ち着きなよというのが第一印象で、この記事の要旨は実はそれなのです。

      花組は1作引き継ぎが通例なので、やもめは無しでしょう。
      男役の低年齢化も90期~92期不作の影響をモロに受けてますので、なかなかに人事のゆがみが出ていますよねー。

  7. ちょっこー より:

    うんうん、と大きく頷けるブログでした。
    トップにならなくともここまでスポットライトが当たるのは素晴らしいこと。
    整理してみると、全ての人事は妥当でベストだと思います。
    唯一、いじるとすれば蘭乃はなの任期をもう少し早ければまた別のスターが生まれていたのかな?と思います。
    今回も見事な分析で、なんとなく思っていたことを言語化し、具現化してくれていて読んでて気持ちよかったです!

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼お褒めの言葉をいただき恐縮です。
      実は私もそう思ってます。夢咲さんはいわゆるちえねね芸がありましたので仕方ないにせよ、蘭乃さんはねぇ…もう1人分くらい枠が作れたように思います。
      それ以外は基本的に納得の人事ですよね。まぁ時がたてばいつも炎上は落ち着くものですけども。

  8. ルンルン より:

    蒼汰さんの以前の記事「みやるりショック」の時にもありましたが、「誰かを叩くのは間違ってる」というのはド正論ではあっても結局はただの綺麗事なんですよね…。
    名前の挙がった城妃・海乃・有沙の3人は過去~現在のトップ娘役と比較しても実力・ビジュアル共に十分揃っていると感じています。
    そんな彼女達が一番綺麗な衣装を着て舞台に立つ姿は特段彼女達のファンと言える立場にない者としても無条件に見たいですし「何とかならないのか…!」と願わずにはいられません。
    娘役人事が水物であるのも、「報われる≠トップになる」なのも理解していますがトップの肩書きの有無で退団後の仕事が露骨に違うのはOGを見ても明らかですし理屈と感情は違うんですよ…と思ってしまいます。
    報われて欲しい論も厄介ですが、何故彼女達が報われて欲しいと言われているのか、何故現娘1が批判されているのかをまるで取り合わず何でもかんでも判官贔屓のせいにして「判官贔屓が過ぎるのでは?」とされるのもうんざりします。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      まぁこっちを立てればこっちが立たず、となかなか難しいですよね。
      特に娘役人事は短期決戦、かつ天秤にかけるような人事が多いですから、全員が納得できるような決定は無いに等しいと思います。
      少なくとも昔に比べれば花を持たせてもらえているのでは?と個人的には思うのですが、ファン感情はそれで納得できるもんではありませんものね。

  9. 海苔巻き より:

    毎回納得させていただける投稿をありがとうございます。
    感情的に華さん批判と城妃さん可哀想〜を書き殴るSNSを目にした後なので、冷静な文章を読むと落ち着きます。
    宝塚歴の浅い私は、報われないという言葉をこれほど発する世界は宝塚歌劇のファンだけでは、、、と思います。
    宝塚に興味が無かった頃は、報われるとか報われないなんて言葉を日常生活であまり耳にしたことなかったので笑
    娘役人事について、○○さんは報われずに可哀想、とブログに書いてる人の中にはそういう人事をネタに自分自身のストレス発散を楽しんでいるような空気をフッと感じることがあり、、、私の大きな勘違いかもしれませんけど。

    トップ娘役になった人や、かつ長期トップ娘役の人はそれなりに納得出来る理由があるでしょうし。

    華さんファンではありませんが、明日海さんや柚香さんとの並びはとても良かったので個人的には楽しみです。

    これからもブログ楽しみにしています!

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      記事には書きませんでしたけど、100周年以降は特に報われ人事が続いていた(壮や北翔や仙名など)ので
      その頃からファンになった人にとったらそれがデフォルトのように思っている節があるのかなーと思わなくはなかったり…。

      ぶっちゃけSNSでもブログでも似たようなこと書く人はずーっと同じこと書いてますよね。
      美園就任時は海乃可哀想と言い、星風就任時はうらら可哀想と言い、真彩就任時は有沙可哀想と言い…
      いつも嘆いてばっかりで果たして楽しいの?と私は思ってしまうのですが…笑
      個人的にはせっかく選ばれたのであれば胸を張って頑張る姿をこちらも全力で応援したいと思っています。例えファンでなくてもね。
      これからもどうぞよろしくお願いいたします‼

  10. わんこそば より:

    こんにちは。いつも拝見させていただいています!
    今回もまた納得のいく考察でした^ ^

    この明日海さんと4人の娘役さんが一緒に退団するのは、宙組で朝夏さんが退団された時を思い出させますよね。また、城妃さんと伶美さんも状況が似てて…
    トップ娘役になるためには実力だけでなく、以前蒼汰さんがブログで書かれていたように運とタイミングにもよるのだと改めて感じました。
    トップ娘役はやはりトップスターさんの意見もかなり重視して決めている、またはトップスターさんが選んでいるらしいです。
    朝夏さんの時もやもめで退団→トップ同時就任→宙組20周年でお披露目という、真風さんと星風さんに華を持たせたかったようです。朝夏さんの考えで劇団も動いていたようですね。
    城妃さんがなれなかったのはやはり明日海さんが望まなかったのかなと…。

    伶美さんの時は、退団発表の前からやめたいと言っていたみたいで、それを朝夏さんが止めていたらしいです。宝塚に詳しい方から聞いた話です。
    これだけヒロインをやっていて、世間ではトップ娘役候補にも名前が上がっているのに、きっと真風さんや朝夏さんが早い段階で星風さんと決めていたのかなと、勝手ながらに想像しました。

    トップ娘役になれなかった城妃さんですが、蒼汰さんの仰る通り、十分報われた宝塚人生だと思います。トップ娘役ではないのにファンの方々からとても温かい目で見てもらっていますし、人気もあって、たくさんヒロインを演じられていて、すごく恵まれていると思います。他の娘役さんが同じようにヒロインを演じてこれだけ人気が出るかと言われたら、難しいだろうなと思いますし。
    今回上げている御三方みなさんに言えることだと思います。
    とにかく城妃さんについては、退団される最後の日まで温かく見守っていきたいですね^ ^

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      宙組20周年に関して言えば、以前に記事に書いたことがあるのですが劇団側もそう導くようにだいぶ周到に準備していたように思います。
      だからこそ伶美さんにはお鉢が回らなかったわけですが…。
      逆に言えばあの時したやもめ退団が今回起きなかったことを思うと、まさに「禁じ手」なんでしょうね。スポンサーの顔を立てたのかな?

      城妃さんで言えば、残念ながらタイミングが合わずトップには立てなかったですけど、
      やはり代表作を残せたのは良かったのかなぁと思います。私も最後まで彼女の雄姿を応援します‼

  11. りんごりんご より:

    わたしも今回の内容は納得です。トップ娘役は、運と実力(美貌も含めて)の兼ね合いにより決まるイメージ。
    3人とも可能性はあったけど、運を引き寄せるまでの実力があったかと言われると疑問です。
    例えば白羽ゆり・彩乃かなみ・遠野あすかの三人衆。彩乃さん、遠野さんは遠回りはしたけれどもトップ娘役にしないとおさまらないような、華があったように思います。
    ただ最近のトップ娘役以外の舞台での扱い方にはわたしは不満です。トップ娘役とそれ以外の娘役の活躍の差が大きすぎませんか?
    トップ娘役は芝居で必ずヒロインですし、最後のデュエットダンス、大階段の降りなど、ちゃんと『ヒロイン』として扱われるわけですから、ショーの中の芝居仕立ての場面のヒロインくらい、たまには持ち味の違う2番手格の娘役にやらせてあげればいいのにと思います。
    昔はよくありましたよね?わたしが好きな月組のBMBでは紫城るいさんが一場面ヒロインをやってました。確かにあの場面は歌が苦手な檀れいさんより、若くて(当時は?)儚げな紫城るいさんのほうが合ってた。また檀れいさんがやっていた赤いドレスの美女に言い寄るのは、2番手だった紫吹淳さんでした。
    最近はトップの相手役は必ずトップ娘役(か男役の女装?)と固定され過ぎている気がするし、2番手格以下の娘役のヒロイン場面は、ダンスの群舞の中でのヒロイン役くらい??
    わたしはそういう意味で、つまり本公演でも活躍するという意味で、その3人含め、別箱でヒロインをするようなレベルの娘役さんが報われてほしいです。
    最近だとトップになったばかりの美園さくらさんは緊張が抜けなくて声が震えている場面があっただとか、真彩希帆さんがお披露目公演で声をつぶしてしまったということがありました。お二人はトップになる前、ほとんど本公演で一人で長い場面を持たせてもらうという経験がないままトップになりました。あの経験値だけでいきなりトップ娘役をさせるってあまりにもかわいそうじゃないかって思うんです。お二人とも根性と実力でなんとか乗り切ったんだと思いますが、危な過ぎないかと。別箱や新人公演って公演期間が短いから、やっぱり本公演で慣れさせてあげるべきなんじゃないかと思います。次期星組トップ娘役の舞空さんも、上げ方が雑ですよね。本公演しか観てない人からすれば、記憶に残らないレベルの扱い方しかされてないのでは?
    きちんとトップ娘役以外に活躍の場があれば、「なんとしてもトップ娘役に!」とは思わなく、、、はならないですね(^_^;)でも適材適所な扱い方をしてもらい、新鮮な発見をしたいです。

    まぁ、そうしないのは、それこそ第二の彩乃かなみや遠野あすか=ぜったいトップにしないといけない娘役を作らないためなのかなとは思いますが。
    皆が納得する運営って難しいですね〜

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      確かに。おっしゃる通り、最近はいわゆる別格娘役の活躍が少ないですよね。
      純矢・朝月・93期以上の花娘たちなんかは芝居では使われますけどショーではさっぱり。
      美園や真彩だけでなく、少なくとも舞空さんも本公演ではノー出番ですもんね。
      唯一出番があった有沙も、出番があればあるだけ人事的に無駄にざわついたりしてましたから、なかなかに難しい…。
      とはいえ若手娘役がいきなりアクの強い役や目立つ場面が出来るでもなく、どうにかならないもんなんですかねー。

  12. シトラス より:

    蒼汰さん

    今回も、切れ味するどい内容で、読んでいてスッキリしました。
    ツイッターにあふれてる「報われてほしい」の声に、モヤモヤしていたので。

    また、別コメントへの返信にあった、

    「そして概してこういう「〇〇が可哀想」というのは、ライトファンあるいは全組観劇派の人たちの方が勝手に盛り上がっている印象で、
    長いファン、深いファン、当事者のファンの方たちは状況を分かってるから冷静なイメージなんですよね。」のお言葉に、深く同意です。

    私は、最近の人事で話題のスターがご贔屓なのですが、そこまでファンでもないような人がやたらと騒いでいるのが謎です。

    そんなに、可哀そうと言うなら、もっと応援してあげていれば、現状は違ったかもしれないのに…

    そうは言っても、無責任なライトファンが気軽に楽しめていいのかもしれない、とも思います。

    それでは、次期の発表後の記事(と次期発表)を心待ちにしています!

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼実はその部分がキモだったんですよね…笑
      ぶっちゃけ騒いでる人って外野でしょっていう。(もちろん彼女たちのために大量にお金を使い、応援している人もいるのでしょうけど)
      別の方のコメントにも書いたのですが、100周年以降は特に報われ人事が多かったために、その頃からライトファンにとったらそれが普通なのかもしれませんけどね。
      まぁ気軽にそういうことが言えるのがライトの楽しみと言えもするんですが…。

  13. はる より:

    今回も切り込まれましたね。
    出戻りファンとしては過去の詳細が分からない部分を分かりやすくご説明頂きまして今回もありがとうございます!

    宝塚の顔、トップスター就任劇も諸刃の刃な印象なのにその相手役の娘役1ともなればもっともっと人事は繊細なはずです。嫁と言われるだけあってお似合いか?の見た目も大事ですがお互いの性格や相性、劇団が作品選びをする際にこの2人だったら、、な事もあるはずです。
    華さんが先に公式発表があっただけで既に次期花組トップスターは内定している訳でして。。次期トップとのバランスで彼女が決定した訳でして。。決まった事は覆せないので受け入れがたいなど個人の意見は個人の意見としてお持ちになるのは勝手です。(「歌劇」の高声低声への投稿をお薦めします)
    だが、しかし宝塚ファンまで現代のSNS問題の波に乗らなくても良くないですか?と思います。顔の見えない発言だから本音が書けるのかもしれませんが、気軽な発言もご本人に届くかもしれません。本人潰したいのでしょうかね?まだ若いです。ただでさえ緊張で押し潰されそうなはずです。いずれは成りたいと思っていても成ったらなったで大変な立ち位置です。しかも明日海りおの相手役でお披露目が横浜アリーナなんてこれは大変だろうなと思いました。しばらくしたら沈静化するのでしょうが、もう少し暖かい目で見てあげたら彼女の成長が早くなるかもしれませんよ。批判的な意見をファンから言われてキツイ視線を向けられてスクスク成長する人、あまり見た事ないのです。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      おっしゃる通り、トップ人事なんてだーいぶ前から決まっているわけですから、今更何を言っても仕方ないのであれば
      割り切って楽しむか離れるかのどちらかしかないと思うんですけどね…ただ、概して文句の多い方は結局なんだかんだ見ているイメージです。笑
      正直トップ娘役人事って、誰からも文句を言われなかったことなんて無いように思うんですよね。
      そして気付けば沈静化する…いつも歴史は繰り返しています。笑
      個人的には新たなトップには期待を込めてまずは黙って応援したいと思っています‼

  14. より:

    蒼汰様、はじめまして。
    この度は色んな方の考察を拝見させていただいたなかで、
    私自身が一番納得のできたブログだ!と思いコメントさせていただきました。

    私自身、他組にあまり興味がなく仙名さんがトップ娘役になってからの花組ファンなのですが、
    そういう私からみても彼女たちがトップ娘役になるには、前代娘役達の任期とトップスターの期が大きく関わっているのかなぁと思いました。

    花組だけでいうと
    城妃さんは正直トップになるとしたら星の夢咲さんの後か、花の花乃さんの後だったんだろうなと。

    ですが花乃さんトップの時から、明日海さんとゆきちゃん仲が良さそうな感じがしたのと、明日海さんからの信頼も大きいイメージがありました。

    前に瀬名さんが相手役さんは選べる人もいれば選べなかったという人もいるという話をしていて、
    仮説?仮定?ですがゆきちゃんの時は明日海さんに選択権があったのかなぁと…。

    全ては蒼汰様も書いてるとおりif話でしかないですが、城妃さんにいたっては退団も決まりましたし
    惜しいお三方だなぁと思ってしまいます。

    大変読みにくい文面で申し訳ありませんが、コメントさせていただきありがとうございました。

    いつもブログ拝見させていただいております。
    今後も楽しみにしてます。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      城妃さんで言えば、おっしゃる通り就任のタイミングは花乃さんの後だったと思います。
      そして彼女ではなく仙名を選んだのは、最終的にはもちろん劇団なのですが少なくとも明日海の意思も少しはあったんじゃなかろうかと勝手に想像しています…。
      いずれにせよ惜しい3名ですよね。これからもどうぞよろしくお願いいたします‼

  15. ゆり より:

    蒼汰さん 興味深い記事をありがとうございます。
    企業人らしいすばらしい分析!
    生徒さんというリソースをどう活用するかという観点からすると、
    任期設計に問題があったという結論が導かれるのですね。

    そう考えると、しろきみちゃんのことは残念だし、もったいないなと
    思います。ファンの人の悔しい気持ちもわかる。
    でも、しろきみちゃん自身はもう、気持ちの整理をつけているんでしょうね。

    美弥るりかさんが退団前に後輩へのメッセージを問われて
    「思うようにいかないとき、悔しくてこの世の終わりみたいになったとき、そのときにどうするかが一番大事。そこでどうにか立ち上がって奮い立つ。もう一回頑張ろうというのを続ければ、あの時腐らなくてよかったという時が来る。信じ続けることが大事」
    「限られた同じメンバーとやっているという状況を理解しながら、やっていった方がいい。精神面ではここに小さくおさまらず、視野を広げてやっていく。そうすれば、途中途中で宝物が詰まっていたりすると思う」
    と答えていました。至言だと思います。

    しろきみちゃんが、「この世の終わりみたいになったとき」は
    今回ではなく、もっと前にあったはず。
    そこから、奮い立ち、「宝物」をみつけて、退団していくのでしょう。
    夢破れて宝塚を去るのではなく、あらたな挑戦のために旅立つ
    しろきみちゃんに、エールを送りたいです。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます‼
      美弥るりかさん、素敵なことおっしゃいますねー。笑
      限られたリソースの中で素晴らしい舞台を作るということ、出演者も製作者も前提は同じなんですよね。
      その中で自分で折り合いをつけながら夢を叶えていくということ。文字で表現するのは簡単ですが、その中にたくさんの苦汁があるんですよねきっと。
      新たな挑戦のために旅立つ…まさにその通りだと思います。ぜひこれからも彼女らしく頑張って頂きたいと思います。